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【奈良GIIIの舞台裏】ひとつのターニングポイントに遭遇したのかも!?/ケイリン女子部・二宮歩美の潜入レポート

2024/06/09(日) 18:15 0 5

奈良競輪場で9日、「大阪・関西万博協賛競輪(GIII)」が閉幕した。今回は奈良GIIIの舞台裏と題して、ケイリン女子部・二宮歩美さんの潜入レポートをお届けします。

レース展開を一望できる奈良の小回りバンク

 雨がポツリ、ポツリと降りそうな天気の中、やって参りました、奈良競輪場。10年以上前から奈良競輪場にはイベントMCやニコ生などのお仕事で定期的にお邪魔していただけに、本場にくると自然といろいろな思い出が蘇ってきますね。

 そんな中、今回はまた新たな角度…記者席からの現場。バック側にあり、スタンドに集まるお客様を見渡しながら観戦するレースはいつもと一味違いました。33の中でも本当に手の中に納まるような小回りバンクでレース展開を一望できるのもいいですよね。

レース展開も一望できる奈良競輪の小回りバンク

インタビュー現場で見た選手たち

 それにしても共同インタビューもまだダービーのいわき平競輪に続き2場目というのもあり、同線や流れも把握できていないため、現地の記者さんたちにマークしながら今開催のポイントやテンポをつかんでいく作業から始めるのですが、まるで選手でいう指定練習をしている気分。

中井俊亮選手は決勝に乗れず、相当悔しがっていました

 今回の共同インタビューは外のテントの中で行われていたため、比較的ラフな雰囲気。かつ最終日ということもあって、テンポよく取材と写真撮影が行われていました。また共同インタビューが終わった後も選手と個人的に軽く話すことができ、久々に面識のある選手を中心に交流することができたので、どこかのタイミングで小出しに情報を発信していけたらと!

大川龍二選手、今回は同世代が10人ほど参戦!刺激をもらったとか!?

ターニングポイントに遭遇したのかも!?

 なんと言っても今回は最終日なので、優勝した大矢選手にフォーカス。

優勝した大矢崇弘選手

 地元の中井選手を始め、佐々木選手や松岡選手がいる中、単騎で前々に踏んでいきながら、最後は車を外に持ち出しバックくらいから捲っていきGIII初優勝。

「まだFIですら優勝していないのに勝っちゃったなぁ〜って感じです。最近、調子よかったのですが、まさか優勝できるとは…。単騎だったので作戦というよりは前々踏んでと考えていた。残り1周ですでにだいぶ脚にはきていたのですが、内々踏んで運がよかった。これで競輪祭GIの権利も獲得し、遠い存在だと思っていたものがいきなり近くに感じるようになり、GIII覇者として今後プライドを持って走らないと! まだまだ弱いので練習して強くなりたい!」とバンク内でお客様に向けて、そして記者席で記者さんたちに囲われながら答えていました。

記者の取材を受ける大矢選手

 “地位が人を作る”という言葉がありますが、まさに大矢選手が一機にここで邁進し、一つ上のステージへのチャンスを手にしました。今後ここから、プレッシャーをはじめ、何枚も上手の選手を目の前にして自身の糧にできるか、強いメンタルや冷静な分析、整理をしたり、課題に向けてのプランを組んだり、己をコントロールしていく力も更に大事になってきそう。

 それにしても、目の前でそんな大矢選手のひとつのターニングポイントに遭遇しまうと、ついつい追いかけたくなりますし、今から競輪祭までの約半年でどこまでパワーアップしてくれるのか勝手に色々、期待しちゃう自分がいますね。それだけではなく、ここを機に大矢選手がさらに強くなったとしたら。

「あの奈良GIIIがきっかけだったんですよねー! 私もあの場にいて、感慨深いものがあったなー」とか勝手に自分事のように自慢したり、しみじみしたりしだしそう(笑)。でもきっとお客様も含めて、そんな自分しか知らないレースや選手の一面をたくさん持っていて、そんな思い出や記憶を何度もこすりながら、自分だけの競輪観戦に変えていっているのだと思うと本当に深みがあるなーと今回の大矢選手の優勝で思わされました。

 さて、このまま明日からはいよいよ「高松宮記念杯in岸和田競輪」へ突入!

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