坂本敏也といえば、期末になるとラインの先頭で奮闘し、何人もの勝負駆けレーサーを救ってきた幸せ配達人だ。そんな坂本に今シリーズは嬉しいサプライズが待っていた。

　初日2Rの北日本は菊地圭、千澤大輔、坂本の3人。点数的には3番目の坂本だが、千澤が「敏也さんにはお世話になっているし2人の時はいつも後ろなので」と折り合う意思を示した。「千ちゃんも点数上げたいなら俺が3番手で全然いいよ」と坂本も譲る構えを見せたが、千澤の決意は固く「オッケーをもらったので自分が菊地君にいきます」と坂本が番手回りになった。

「今開催は強い自力選手がそろっているし、絶対にキツい番組に入れられると思っていた。なのにまさか本命選手の後ろにいけるとは。逆に緊張しちゃいますね。(調子は)この前、外競りをしのげたし上がっていると思いますよ」

　今期の点数は65点台だが、近況の気配は上々で離れる心配は無用だろう。北ライン上位独占を決めるべく、番手で自身の役割をしっかりと果たす。(netkeirin特派員)