2021/07/08(木) 08:00 0 3
東京スポーツの前田睦生記者がGP・GI・GII・GIII・FI・FIIのレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」!
小松島で行われたは阿波おどり杯争覇戦の中で生まれた好プレーをピックアップ。前田睦生記者の直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
7月4日はアメリカの独立記念日だが、太田竜馬(25歳・徳島=109期)が“一人のスタート”した完全独立した日にもなった。みなぎる闘志、気持ち一つで走り抜いてつかんだ地元記念の優勝。今までの太田とは全然違った。
独自の感性と感覚を持ち、放つ言語も自由自在。
優勝インタビューでも、喜びが「体から染み出す」と表現していた。話していると柔らかな口当たりで、優しい青年。前検日の登場シーンも怪しげなメガネと、派手さのない服装が予備校生のようなのだ。
赤板前から、中四国別線でガチンコ勝負を決意した町田太我(20歳・広島=117期)をけん制。竜の姿がバンクになびくように、流れていく。先頭に立ち町田ラインを2車送り出す。
町田の高速の先行。まくれるのか…。
最終BSから踏み込んだ姿は、今までのしなやかなスピード感ではなかった。大口を開け、キバをむいて襲い掛かる怪物のそれだった。竜を怒らせると、こんな感じなのか…。
今回の好プレーは、小川真太郎(29歳・徳島=107期)ー小倉竜二(45歳・徳島=77期)と地元3人で決める! その闘志そのものに★4つ。
『太田に何か足りない』と言われたらそこだったかもしれない…。
ラインで決める意識を持ちながら、それをどんな形で表現するか、走りをするか、新しい扉を開いた“インディペンデント”な一撃。「ユナイテッド・オブ・リュウマ」誕生のシーンだった。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)