2024/03/02(土) 11:15 0 6
現在PIST6で12連勝、自身3連続優勝中の藤井。その勢いのままに、タイムトライアルでは10秒162と自己ベストを更新。優勝候補のひとり、根田空史の10秒198を上回るスピードを発揮して全体の一番時計となった。
「自己ベストは嬉しい。後半も伸びていく感触はありました。(12連勝について)どれだけ1着が続くかですね。根田さんと一緒の開催は初めてなので、決勝で力勝負ができれば。長い距離になっても行けるところから行く、いつも通りのスタイルで走りたい。いつか河端さんとも対戦してみたい」とスピードスターたちとの対戦を心待ちにする。
競輪選手は様々なバックグラウンドを持つ。藤井の競輪人生のスタートもちょっと特殊。スポーツ歴は高校までは硬式テニス部に所属、大学では部活やサークルには所属しなかったそう。
とある日、通学中の電車で「もしかしたら自転車の方が早いんじゃ?」と、ふと考えたことがきっかけで自転車を始めた。ロードバイクで通学するうちに自転車繋がりの人脈が広がっていき、気が付けば競輪の道へと足を踏み入れていた。現在52歳ながらS級で活躍する水谷良和に弟子入り。自転車経験はなし。約半年間の短いスパンで競輪学校に見事、一発合格を果たす。
非凡なポテンシャルを開花させた藤井は、機動型が手薄な中部地区の若手の「柱」となりうる存在。
「競輪選手になって良かった。まさかこんなに稼げるとは思ってもいなかったので」と笑う藤井の表情には充実感が漂っていた。
人生の転機はどんなところにあるか分からないもの。競輪選手になりたい、少しでも興味がある方へ。性別、年齢、自転車競技経験は問いません。例年6月に募集が公示されるので、日本競輪選手養成所ホームページをチェックしてみては。(アオケイ・八角記者)