二次予選のメンバーを見た坂本健太郎がニヤニヤしながら、「清水裕友と坂本健太郎で清水健太郎。シミケンラインで頑張ります！」と、左腕を前に出し、右手で注射を打つようなポーズをしたから、周りにいた記者は一瞬みんなフリーズ。

「SSの清水が口にしたら大問題だけど、俺ならぎりぎりセーフでしょう？ 何も間違ったことは言っていないし、見たまんまのことを口にしただけ」と、舌をペロリと出して笑った。

　そんな超リラックスムードの坂本とは対照的に、初日特選で失敗している清水は厳しい表情で自転車とにらめっこ。「もう無理っす。思い切り踏んだのに０車しか出なかった。明日(二次予選)もたぶんダメかな。健太郎さんだけでも上にあがってもらえれば…」とマイナス発言連発だったが、そこに坂本がスッと現れ、「細切れ戦の3人ラインで車番もいい。負ける要素は全くないだろう？ 記念の二次予選とは思わずに、普通のFIだと思って走れば大丈夫。俺は決勝までフルにお前を使うつもりだから、明日はしっかり頼むぞ」と励ましていた。(アオケイ・長谷川記者)