初日特選は逃げた片折亮太の番手だったが、幸田望夢に捲られ共倒れとなった。

「今開催は新車を使ったんですけど、初日の展開ではちょっと感じは分からなかった。まだしっくりは来ていないけど、準決までにはもう少しセッティングを出せるかな」と上積みはありそう。

　泉といえば、S級時でも鋭い突っ込みを身上としていた選手。

　最近はS級とA級を行ったり来たりしているが、「S級の時に失格ばかりしてしまって…。せっかく100点超えの点数を持っていても失格を2、3度してしまって(S級に)定着できずにいるんですよ。良い時なんかS級で106点くらい持っていたけど、その次の期にA級に陥落してしまうと、点数が結局90点台になってしまって…。S級に戻ったら、そのA級の時の90点台がベースになってしまうから、毎回S級に復帰した時はやり直しっていう感じで厳しいんです。脚に余裕があるから、多少無理してでも突っ込んでしまっていた結果なんですが」と本人のもどかしい心の内を吐露。

　それでも今期は失格0。

「ちょっと気持ち的に余裕を持とうと思って。悪い意味で熱くなり過ぎない様にして、今は周りがしっかり見えているというか冷静に走れています。これが来期のS級でも生きればいいんですけどね。そういう気持ちの面も含めて今は来期の準備をしながらって感じですね」と来期のS級に向けて抜かりない様子。

　さて今開催に目を向けるといよいよ正念場の準決勝。

　泉が目標とするのは行きっぷりの良い齋藤雄行となり、絶好の番手展開が見えてくる。

「齋藤君とは先月の取手決勝でも連係。結果は出なかったけど、良い走りをしてくれるので何も言うことはないですよ。今度はしっかり一緒に決めたいですね」と準決勝に向けての表情は明るいものだった。(アオケイ・渡辺記者)