ファイターの泉慶輔が的確にレースを運ぶ。どうしても失格が多く、S級とA級のエレベーター生活になっているが、勝負根性はかなりある。優勝は1月開催の大垣、2月開催の西武園、4月開催のいわき平とあり、差し脚は、他の選手とは比べものにならない。目標次第となるが、高橋幸司やベテラン高谷雅彦は、普段より早めに仕掛けてくれるはずだ。馬無しのメンバーなら好位から、俊敏にコースに入る。

　地元のエースは矢口啓一郎。4月開催の京王閣で不運な落車失格があったが、気持ちは折れていない。長らく、関東の先行選手として引っ張ってきた男だし、もう少し日の目を見てほしい。自力脚は残しているが、関東で上川直紀を信頼する。その上川直紀も、大きなヒットはないが、確実に機動力はアップ中だ。

　南関は脚質を変えた山本健也だが、ショート捲りは打てる。準決は勝ち上がってくれば、先行の神様の坂木田雄介か齋藤雄行の番手だろう。坂木田雄介は、若手を翻弄する先行テクニックがある。新鋭・齋藤雄行は特別昇班したが、意外と苦しんでいる。練習での強さを発揮できないのが要因だ。

　遠征勢は森川大輔の成績が一番良い。元S級1班の自在選手だし、タテ脚は切れている。1班の自力選手は井田晶之だが、予選スタート。新人の小西晴己の勝ち上がりを期待したいが、扁桃腺の摘出手術や落車があり波に乗れていない。

　地元からは元・選手会支部長の手島志誠、横田政直が走り、最低でも予選突破がノルマだ。

　ガールズ競輪はグランプリ女王の柳原真緒が超目玉。2年連続のタイトルも夢ではないし、市田佳寿浩イズムを継承している。基本的に捲りが多いが、軽いドームバンクだし、早めの仕掛けも視野に入れたい。次の評価が小林莉子で、この人の実績は誰もが知るところ。自然と良い位置を確保しており、IQレーサーでもある。太田美穂、野本怜菜と吉村早耶香は自力があり、どこまで女王に抵抗できるかだ。青木美保も戦歴は安定しており、地元のアイドルレーサーの本多優にも注目したい。