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【三山王冠争奪戦展望】名だたる精鋭達が競い合う! 平原不在でレースはどう動くか/前橋競輪G3

2021/05/18(火) 19:00 0 6

5月20日より前橋競輪場で開設71周年記念三山王冠争奪戦(GIII・最終日5月23日)が行われる。主力選手の近況や、レース展望を闘う競輪記者・町田洋一氏に伺った。

平原の欠場で清水裕友が中心となる

平原の欠場で清水裕友が中心となる(撮影:島尻譲)

「三山王冠」は昔から伝統のある大会で、数々の名勝負が繰り広げられてきた。来年は「親王牌」が前橋の舞台に戻ってくるので、この王冠の称号は、非常に価値がある。無観客での開催は残念だが、多くのビッグネームの名前がある。本来シリーズリーダーは、関東のGIIIなので微笑みの貴公子・平原康多だったが、日本選手権の落車の影響により欠場。

 そこでS級S班の責任感からも清水裕友が中心となる。今年はすでに松阪ウィナーズカップで優勝。盟友・松浦悠士との連係は、歴史に名前を刻むタッグになってきた。直前のダービーでも松浦の優勝に貢献しており、今後のGIは、松浦、清水の並びになる可能性が高い。

 前橋ドームは2018年の親王牌で初めてGIのファイナルまで行った思い出の競輪場。脇本雄太相手に全く歯が立たなかったが、今の清水の原形がそこにある。中・四国ラインで太田竜馬なら番手を回るが、その他のメンバーの時は自力勝負だ。

プレッシャーとの闘いとも言える和田健太郎(撮影:島尻譲)

 グランプリユニフォームがプレッシャーになっている和田健太郎だが、番組の恩恵を受けている。静岡に移籍した深谷知広とのコンビも板に付いてきたし、今シリーズは山中秀将鈴木裕渡辺雄太との連係になる。

復活を誓う、地元の木暮安由

熱い思いを胸に秘める木暮安由(撮影:島尻譲)

 地元の木暮安由も復活に向けて懸命だ。悲壮感ある姿は性格的に見せないでいるが、この地元記念に対する思いは誰よりも強い。平原不在は、関係者共々、木暮にとってもかなり痛い。後輩の佐々木悠葵小林泰正中島将尊蕗澤鴻太郎恩田淳平らの力を引き出すのも大切な仕事になってくる。

北日本の原動力は渡邉一成山崎芳仁

北日本の原動力、その一角は渡邉一成(撮影:島尻譲)

 北日本は渡邉一成山崎芳仁が原動力になって、成田和也が番手でアシストする。3人共に力は衰えず、渡辺は当地の2017年の親王牌、山崎は2008年の親王牌と2012年のオールスターで優勝している。山崎の戦法でドームで実績があるのは意外。

 中部は竹内雄作吉田敏洋、近畿は山田久徳東口善朋の連係が中心だが、決勝戦で勝つまでは厳しいかもしれない。ただ、竹内はダービーで復調を印象づけている。

 中四国は小倉竜二渡部哲男清水裕友の番手を回り、芸術的な仕事が見込まれる。

九州の山田英明はタイトル奪取に燃えている

九州のビッグネーム山田英明(撮影:島尻譲)

 九州のビッグネームは山田英明。悲運な男のイメージがついてきたが、タイトル奪取に向けて、命を削るようなトレーニングをやっている。援軍は少ないが、混戦を演出すれば一発可能だろう。2班の若手も注目選手が多く、一次予選は面白いレースになりそう。脇本勇希南潤鈴木陸来らは確実に勝ち上がってくる。

“完全ブレイク”を望みたい地元の有望株、佐々木悠葵(撮影:島尻譲)

 あとは地元の有望株、佐々木悠葵には“完全ブレイク”を望みたい。そうすれば地元ファンがドームに集まり、満員になる日も夢ではない。それが群馬王国復活に向けての道でもある。(町田洋一)

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