準決を制し連勝を飾った後藤。ここまでは2場所連続で完全Vを挙げており、これで8連勝となった。今回は決勝を制すれば、3場所連続VによりS級への特別昇級が決まる。以前には、同じく8連勝で迎えた昨年10月小田原の決勝で3着に敗れ特昇を逃している。ここは2度目のチャンスを迎えた。

　前検日には「徳島の久田(裕也)さんの9連勝を見て感じたんです。普段でっかいレースをしている人は決勝でも小さなレースはしない。だから自分も今回はデカいレースをしようと思っています」とプランを明かしていた。だが、決勝はそうも言ってはいられなくなった。

　九州地区の味方が次々と脱落し、フタを空ければ勝ち上がったのは後藤だけだったからだ。ここは単騎での戦いを強いられた。

「ルーキーシリーズではあっても本格デビューからは初めて。経験の無い事をしかも決勝で。マジどうやって戦えばいいか分からないです(苦笑)。しかも周りは自分をつぶしに来るだろうし、どうしよう…」と思案顔。

　それでも周りの先輩たちから「後ろが離れる事などを気にせずに自分のタイミングで行けるからいいだろう」との助言を受けると「ああ、そういえばそうですね！」と何やらひらめいたようで途端に笑顔が戻った。開き直った単騎の一撃がとにかく見もの。決勝は要注目だ。(netkeirin特派員)

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