初日特選で3着以内になれば、4日目に行われるゴールデンレーサー賞に出走できる。準決がフリーパスになる、選手にとって大事なレースだ。

　激闘の11R、平原康多はアグレッシブな先行勝負で3着に残った。ただ、ゴール後はふらふらで小松崎大地と絡み、共に落車。すぐに立ち上がって担架に乗ったが、やはり怪我が心配された。コロナ禍で記者は検車場に入れないため、平原の状態はすぐに分からない。

　平原は壊れた自転車を入念に直していたようで、検車場から隣接する宿舎に戻ったのは18時。記者の顔を見るとすぐに笑顔でピースサインを作り、「大丈夫、あはは！」。記者にこの笑顔を見せればファンが安心すると、平原自身が知っているからだ。わずか数秒の出来事。写真を撮るだけで会話はせず、すぐに記者室に戻った。

　診断書は、左退部打撲擦過傷。ゴールデンレーサー賞は4日目(5月7日)なので、2日間体を休められる。これなら問題なく走れるだろう。(町田洋一)