2023/01/07(土) 10:00 0 9
千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で7日から「PIST6 ChampionShip2022-23」フォースクォーター・ラウンド6が開幕する。初日の1次予選F(6R)に出走する中川誠一郎に話を聞いた。(アオケイ・八角記者)
昨年4月のファーストクォーター ラウンド2で完全優勝を果たした中川がPIST6に帰ってきた。約9か月ぶりの参戦。これだけ期間が空いたのには理由があった。
「9月の共同通信社杯の落車で鎖骨と肋骨骨折、肺気胸の大怪我。選手人生の中でも5本、3本の指に入る怪我でしたね。段々と状態は戻ってきていて、今は8割ぐらい。前回の平塚は2日目、3日目と感じはよかったし、復帰後初勝利もあげられてホッとした」と復活ロードを歩む中川は安堵の表情をみせた。
4月以来の参戦について「状態がよくなったし、今回参加を決めました。前回参加したときに比べても100%の状態ではないので、タイムが出るかどうかは…。10秒2、3ぐらいが出たらいいかな」と話すも、持ちタイムは歴代4位の10秒028を誇るだけに期待を一身に集めた。
タイムトライアルの結果は10秒362で全体1位。気温の低下の影響か全体的にみても、ほとんどの選手が自己ベストから0.2〜3秒ほどタイムを落とした。中川も「重たさはありましたね。まぁでも、10秒2、3が出ればと思ってはいたけど(10秒362は)70点ぐらい」とやや辛口評価。
「戦い方はいつも通り。PIST6はコースが抽選なので…。やっぱり中団のコースはやりやすいですかね。現状の力を出し切れるように頑張ります」
優勝候補筆頭・中川誠一郎のPIST6復帰初戦。連覇に向けてどのようにライバルをねじ伏せるのか注目したい。
中川の約9か月ぶりのPIST6参戦を心待ちしていたのはファンだけではない。タイミングが合わず、中川とは今回が初対面となった記者もそのひとりである。念願叶っての初取材、せっかくなのでPIST6以外のことについても聞いてみた。
ーー再建工事中の熊本競輪場は今どのような状況ですか?
今年中にギリギリ完成するかどうかで、来年2024年の2月、3月ぐらいには練習ができるようになるかどうかといった状況ですね。10月の記念からスタートする予定だと思います。
ーーそこに向けても気持ちは高まりますね。
そこだけはずっと僕も「バンクを走るまでが復興」と言い続けているのでね。だから、そこまでは何とか責任を持ってやらなきゃなって思っています。“熊本のメインで走りたい”という気持ちがある。若手も育ってきているし、みんなメインで走る力はあるとは思うんですけど。熊本競輪が再開する、そこまでは一応、精神的支柱としていようかなって(笑)。
ーーそこまでとは言わず、まだまだその先も引っ張っていってください!
いやぁ…、そこから先は保つかわからない。ここからは1年、1年が年齢との戦いになるのかなと思っていて。今回の怪我の治りも遅かったし、そういう部分で年齢の影響がちょっとずつ出てくるんだなと思いますね。気持ち的にはそうでもないんですけどね。
ーー以前、後輩の瓜生崇智選手が熊本の若手台頭の要因について「中川さんがのびのびとした方だから」と話していました。
自分が若い頃は時代的にも上下関係が厳しかった。そういった雰囲気を自分の後輩には味わせたくない気持ちがあったので、のびのびと自由にやってほしいなって。だから自分から何かを言ったりすることはないですね。聞かれたことに対しては答えますけど、「なになにをやれ」とか強制することはないです。どんどん若手が強くなってきているので、ずっと熊本の雰囲気はいい。
ーー中川選手が復帰後初勝利をあげた平塚では、仲のいい脇本雄太選手がグランプリ制覇。どんな言葉をかけたのでしょうか?
言葉は「おめでとう!」と。何度も何度も抱き合いましたよ(笑)。同時に、刺激になりましたね。もう今年は打倒ワッキーでいくしかない。
ーーずばり! 勝つ術(すべ)は?
わからないです、あはは(笑)。わからないけど、諦めたら本当に終わりかなと思って、そこで。気持ちだけは“打倒ワッキー”で。倒し方はわからないけど(笑)。
ーー最後に今年の抱負を教えてください!
倒さなきゃいけないので、ワッキーを。その気持ちを常に持ってトレーニングに励みたいと思います!
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