優勝候補の地元・畝木努が前検日に発熱で当日欠場。これで混沌としたシリーズになり、優勝争いは熾烈。特選のメンバーを見ると九州の自在選手の野口大誠が追加で斡旋され、一番自力を持っている。これには、西のラインで二條祐也がマーク策。

　近況、自力を出していない佐藤雅春だが、ここは先輩の相澤政宏が後ろで、自在に立ち回る作戦。

　その相澤政宏は43歳になり、来期の初S級を決めている。今節、一番競走得点を持っている川口直人は予選から繰り上がった田中孝彦に前を託す。

　高塩讓次は、強引に位置を主張する選手ではないので、好位で脚を溜める作戦。ヤンググランプリの覇者の看板がある、野口大誠に初日は期待したい。

　予選の目玉は地元の新鋭・橋本凌汰。今節、初の地元戦で、予選は取りこぼしていない。12場所でバック数も24回あり、逃げの組み立てが16回、捲りが6回と先を見据えて主導権を取る競走に拘っている。

　他にも地元からは機動型の高井流星がいて、予選は失敗出来ない立場。選手会の支部長の内藤敦は裏方として人望もあるが、今回は選手として目立ちたい。老練のテクニックがある名選手だった56歳の小川巧も脚落ちしていない。

　弟子が20人いて名伯楽の藤田剣次も来期はS級に復帰。5場所前の立川で優勝と元気ある走りが魅力だ。師匠の引退シリーズで一緒だった田中孝彦も決勝3着と、小倉ミッドは気を吐いた。

　ガールズケイリンは大久保花梨が優勝候補の筆頭だ。捲りを武器に、上位陣相手にも健闘している。優勝から遠ざかっているが、最後は良い感じで締め括りたい。

　先行力と言う点では、加瀬加奈子だろう。チャレンジを走っている弟子達も頑張っており、良いお手本になっている。

　決勝に常連なのは岡本二菜、高尾貴美歌と言った面々。アイドルレーサーの塩田日海も確実に脚力はアップ中だ。