2022/11/23(水) 18:00 0 3
齋藤は中学〜高校まで野球をしており、プロ野球選手を目指すためにアメリカのカルフォルニア州にある『Merced college(マーセッド カレッジ)』に留学をしていた。
ただ、野球選手への道は厳しく、諦める事になった。その後は一般企業に就職をしていたそうだが、『このままでいいのかな』と自問自答する日々が続いた。
そんな中、元野球選手から競輪選手になった松谷秀幸(40歳・神奈川=96期)の存在を偶然テレビで知ったそうだ。テレビで知った事がキッカケになったが、『プロアスリートになりたい』という夢が競輪選手への道へ後押ししてくれたのだろう。
養成所の試験には一発合格(適正入所1位)。それに加え、ゴールデンキャップも獲得した。自転車経験はデビューした現在で約2年と短いが、ポテンシャルの高さは抜群。
「自転車の扱い方はまだ慣れていない事もあるけど、やっと選手になった実感が湧いてきた。これから徐々に力を付けていきたい」と今後へ向けて意気込んだ。
予選は前受けから隊列が変わらず、後ろを警戒しながら逃げる形となった齋藤。押し切りに人気が集まっていたが、4番手を初手から取った黒滝大翔が捲り追い込む形となり惜しくも2着スタート。
「ペース配分が難しかった…。最後の直線も長く感じました」と自力選手泣かせの大宮バンクで苦い2着スタートとなった。
準決勝は浜田翔平ー花村直人の中近コンビ、同期の小榑佑弥に青木亮太の関東コンビ。齋藤には石川一浩の南関2車に青森の須々田大昇が続いて3車有利となった。
「同期対決はやりづらさもあるけど、3分戦は流れがあるから戦いやすい。まずはしっかり力を出し切れるように頑張ります」と締めくくった。
自転車経験の浅い齋藤だが、野球で培った内なるポテンシャルをまだまだ秘めていそう。まずは準決勝を突破して決勝進出を狙う。(アオケイ・宮本記者)