「道後温泉」と言えば、日本でも有数の温泉地であるが、多くの観光客と歴史を持った松山にある競輪場である。ただ、来週からの寛仁親王牌の開催もあって、賞金上位組は不在の上に優勝候補筆頭の脇本雄太が欠場で大混戦ムード。バンクとの相性や実力がモロに出そうなだけに、色々な意味で楽しみとなりそうだ。じっくりと特徴と注目の選手をチェックした上で、本日からのレースに備えたい。

■松山競輪のバンク特徴は？

　バンクの特徴としては1周が400mで直線は58.6mとかなり走りやすいコースと言われており、どの戦法を取ってもクセのない高速バンクである。また、カントについてはややキツめの設定となっており、脚質面については特に特に大きな有利不利がないコースであるが直線の長さの割に前が止まりにくいと言えるだろう。

　また、筆者も松山に遠征したことがあるが瀬戸風バンクと形容されており、風の影響についても注視すべきである。競馬でも高速馬場だと前が止まらないと言われているが、同じく上がりが早いレースが続くと前有利になりやすいので力がある自力選手有利と見て車券を組み立てたいところだ。

注目選手は？

　主に優勝が期待できる二人と今回注目の若手のホープを取り上げたが、それ以外の選手にもチャンスは十分にある。今大会については前橋のG1組が不在のメンバー構成であって、そもそもが手薄な記念レース。ガールズも3レース組まれており、いつもとまた違ったような雰囲気と流れの中での競輪となるだろう。逆に言えば、上位の力のある選手は全員に優勝のチャンスがあるので、初日からの動きを見て4日間慎重に予想していきたい。

【犬伏湧也】四国のホープが手薄な記念で迫力を見せる

　当地では優勝こそないものの、自力を見せる走りで6戦4勝と好相性を見せておりスピードが求められるバンクへの適性は非常に高いと見るべき。また、6,8月のF1での完全優勝や6〜9月までの記念での走りならば、上位組不在で優勝候補の筆頭と言えるだろう。初日からのフル回転に期待で、4日間ずっと追いかけ続けたい選手の一人である。

【高橋晋也】今後の東北を引っ張る若手に大注目だ

　若手の層がかなり厚い東北勢の中でも、20代に絞れば筆頭の一人で今後まだまだ伸び代のあるタイプである。喋り口調を見ても大物感と雰囲気があり、レースの流れの中で冷静な判断ができる点についても非常に評価できる選手。犬伏同様に4日間しっかりと見て、スピードバンクへの対応についても注目したいところだ。

【根田空史】PIST6 2連覇中の男が競輪でも魅せる

　記念ではやや力不足感はあるものの、上位選手がいない中ならばPIST同様に脅威的な存在と言えるだろう。初日の特選から注目で、昨年の松山でも2着3回と安定した走りを見せてる点はポイントが高い。今回のメンバーならば決勝まで良い走りをして欲しいところで、もちろん評価は高いのでしっかり見極めたい。

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