2022/10/03(月) 11:00 0 2
千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で2日、「PIST6 Championship」のサードクォーターラウンド5の決勝レースが行われた。完全優勝で2節連続優勝を飾った根田空史に話を聞いた。(アオケイ・八角記者)
PIST6開幕1周年を迎えた記念すべき開催で、通算3度目、2節連続で完全優勝を飾った地元の根田。
表彰台に上がっての第一声は「身体中が痛いです」だった。
それもそのはず、疲れていないわけがない。競輪では西武園最終日から、松戸、小田原、直前の向日町記念のすべてのレースでバックを取る競走。
前回のPIST6でもオール先行勝負で完全優勝、そして今回も根田は逃げ続けた。PIST6に「バック数」は存在しないが、競輪とPIST6を合わせるとバック数は19本に及ぶ。
前検日には「前回のPIST6後、かなり追い込んだ練習をして小田原もオーバーワーク気味だった。向日町でも4日間モガいたでしょう。そこから中2日はキツい…」と見るからに疲労困憊の様子だった。
それでも根田は責任感の強い選手。PIST6が開幕する前のテスト段階から携わってきただけに、特別な開催へ思うものがあったはず。
ーー記念すべき開催で優勝。今のお気持ちはどうでしょう。
根田:凄く嬉しい。嬉しいけど、疲れのほうが大きいですね(苦笑)。
ーー決勝戦はどのような作戦でしたか。
根田:コンディションがコンディションなので、何も考えずに流れの中で走れれば、と思っていた。1コーススタートで結構不利な位置ではありましたが、後ろの動きを見ながらでしたね。自分も踏み上げながら、前に切りに来た選手を出させようと思っていたけど、後ろで何人か踏んでいる感じだった。それを出させてしまうと、真船君のいい目標になってしまうので、そこだけは出させないように。
残り2周半手前ぐらいで真船君が上昇してきて、あそこで出られてしまったら2着はないと思ったので、意地でも突っ張ろうと。
ーー今開催を振り返ってどうでしょう。
根田:過去一番キツい開催ではあったけど、その中でも戦えたのはかなり大きい。ハロンのタイムも出せていたので調子自体はよかったのかな。開催のテスト段階から携わっているし、ようやくここまで形になったな、と感じますね。そういった意味でも、今回、師匠と一緒に決勝を走れたことは大きいですね。
ーー開幕戦に出場した際は決勝進出を逃しましたが、その分までの思いもありましたか?
根田:地元でホームバンクだし、負けられない気持ちは常にある。今回は追加参戦で思うような準備もできていなかったし、疲れもあって、それどころじゃないというか余裕もなかった。なので、そこまで優勝を意識して臨んだではないんですけど、やっぱり決勝に勝ち上がって「優勝しないとなぁ」という気持ちが込み上げてきましたね。スイッチが入りました。
ーー競輪を含めて19レース、バックを取る走りが続いていますが、今の自分にかけたい言葉は?
根田:もう若くないんだぞ。新人じゃないんだぞ、と(笑)。でも、野口のオヤジ(野口裕史)が頑張っているので、そうも言っていられないですね(笑)。
ーー競輪の話になりますが、今後の目標として「打倒ワッキー」とあげていました。脇本雄太選手に勝つために必要なことは何ですか?
根田:単純にトップスピードを上げないとキツい。あとは、競輪はライン戦なので、一緒に走るラインの選手たちと力を合わせて、ラインの力でどうにか上手く不発に追いやれるかが大事。
前回の向日町記念では、タイミングとかは上手くいったけど、最後は力負けしているので。そうなるとトップスピードで対抗できないと。先行して上がりタイムがコンマ2秒くらい上がれば、いい勝負ができそうな感じはありましたね。
打倒、ワッキーでもあるけど、仲がいいから練習や自転車の話をたくさんする。目指すところでもあり、いい刺激をもらえる存在です。もしワッキーがPIST6に参加することになったら? いやいや迷惑ですよ、職場荒らしをしないでくれ! と(笑)。
根田の次走はライバル・脇本も参戦する松山(GIII)。どんな走りを見せてくれるのか。根田のパワフルな走りに期待したい。
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