2025/10/22(水) 17:20
前橋競輪「第34回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)」は23日に初日を開催。一次予選6Rを走る山田英明に話を聞いた。
競輪場入り後、メンバー表を見つめた山田は、伊藤旭の名前を見ると一旦、言葉を選び「旭と話をしてからですね」と即答を避け、その場をあとにした。ほどなくして取材陣の前に姿を見せると「旭と別で自分でやります」と別線で戦う意向を明かした。
本来なら伊藤と連係するのが自然の流れ。実際に8月函館オールスターで連係しており、何なら1月の熊本FI決勝ではワンツーも決めている。だが、今回はそれぞれの戦い方を大事にすることにした。
「何回か一緒に走った中で、自分ならこうしていたかもってレースもあった。旭とはそのつど話したけど、自分との熱量が違ったというか…」と胸の内を明かした。
ただ、伊藤との関係を否定するものではなく、あくまで自身のスタイルと向き合った上での判断だ。方向性のズレが別線という決断の後押しとなった。もしも山田が完全な追込選手だったら伊藤に身を預けるしかないが、山田には自分が先頭でも戦えるとの自負がある。だからこそ信念を貫くが「次回、付きたくなったら付くかもしれない。それは、また」とこれからの連係には含みを残した。
別線で戦う以上、その決断をレースで示さねばならない。山田らしい泥臭い走りで前々に畳みかけてベテランの底力をレースで体現してみせる。(netkeirin特派員)