北村貴幸は去年5月の和歌山2日目に落車し、その後は戦列を離れていた。一体なにがあったのか。

「落車をした時に精密検査を受けたら、大腸がんが見つかったんです。体調も全然悪くなかったし、まさかでしたね…。もし落車をしていなかったら検査もしなかっただろうし、そのまま気付かず過ごしていたと思う。そう考えると怖いですよね」

　苦しい闘病生活を経て、今回から実戦に復帰することになった。久々の競輪場では、多くの関係者から「おかえりなさい」などと声を掛けられていた。

「こうやっていろいろな人に会えるのはうれしいですし幸せですよね。戻ってこられて本当によかった。まだ経過観察中ではあるけど、やれる範囲で練習もやってきたし、走れる喜びを感じながら頑張りたいと思います」(netkeirin特派員)