【小倉競輪・ガールズ】持ち前の明るさで苦労を乗り越えてきた千葉捺美

2025/09/16(火) 09:10

小倉競輪のナイター「寒北斗酒造杯(FII)」は16日に初日を迎える。5Rのガールズ予選1を走る千葉捺美に話を聞いた。

「常に決勝に乗るのが目標です!」と話した千葉捺美

 群馬支部の30歳、128期ルーキー千葉捺美が小倉バンクに初登場。本デビューの地元戦は決勝進出を逃したが、そこからは1度も決勝進出を外していない。8月の弥彦では大久保花梨や竹野百香、五味田奈穂らを破って完全Vも果たした。

「弥彦は展開も良かったです。でも反応とかちゃんとできていたかなと思います。想像していたよりも早く優勝することができた。同期の半田(水晶)、酒井(亜樹)が強いので刺激になっていますね。ただ、前節の平塚に行く前に街道練習中に落車してしまって…。師匠(甲斐康昭)も巻き込んでしまって、師匠のフレームを壊しちゃいました。私は左手と肩を痛めた。平塚も決勝に乗れたけど、いい状態ではなかったですね」

 平塚から中5日。「イベントでバンクが使えなかったし、ケア中心の調整。前節よりもちょっとは良くなったかなと思うけど、まだスタートで出る自信がない。本当は前々に攻めたいんですけどね」良化ムードではあるが、まだまだ納得いく感じではなさそう。

 デビューするまでは栄光と挫折があった。

「スピードスケートをやっていて、中学時代は全国大会で優勝しました。社会人3年目では国体で1000メートル2位。ただ、その数か月後に左膝をケガして、スケートに戻れなくなってしまった。職場に自転車競技をやっていた人がいたり、仕事で県の職員さんと繋がりがあった関係で、前橋バンクで1度自転車に乗らせてもらう機会があったんです」

 それがきっかけでガールズケイリンへ。1度は競技への夢が潰えたが、再び道が開いた。しかし、また悲劇が彼女を襲った。

「目指してから1年後くらいに126期の一次試験に受かったんです。でもその後にまた膝を壊しちゃって…。膝が曲がらなかった。病院の先生と相談したら、“手術しなかったら1年持たないよ”って。それで手術をして、1年間待ってもらって128期になったんです。リハビリをしながら126期のレースを見るのが苦しかった。見たいけど、見たくないような心境で。とにかく今は無事にデビューができて良かったです」

 とにかく元気。話しているだけで相手にパワーを与えそうな太陽のような明るさがある。「苦労の連続でした」と振り返られるようになったのも今が順調だからこそ。

「常に決勝に乗るのが目標です!」

 街道練習中の落車で万全とはいえない中でも、持ち前の明るさできっと乗り越えるだろう。(netkeirin特派員)

閉じる

新着ニュース一覧