2025/09/08(月) 05:45
小倉競輪のナイター「テレQリンパラ杯(FI)」は8日、最終日を迎える。1RのA級一般に出走する宗景祐樹、増田鉄男に話を聞いた。
準決勝7着で一般戦回りとなった宗景祐樹。最終日1Rは東日本連係で、初日に3番手を回った佐藤啓斗の番手に。「どうなるかわからないし、流れで」とコメントした佐藤のほぼ、逃げイチの番組。佐藤は宗景に「僕の先行になるかわかりませんが大丈夫ですか?」と言ったが、宗景は「もちろん、よろしく」と応じた。
そして並びでひと波乱が。地区的には日浅保幸-山根泰道の3番手かと思われた増田鉄男が「佐藤君にジカで」と宣言。先行しそうな佐藤の後ろが宗景と増田で初手から競りになった。
宗景は「相手はうまいベテランなので、負けないように集中したい。アンコにされるのが嫌ですね」と意気込む。それにしても、宗景が競りに行く側なのは多いはずだが、競られる立場になるのはそこまでイメージがない。
「圧倒的に行く方が多いですね。今年だけでも10回以上あるので。ちょっと膝のお皿を割っちゃって…。その前はジカで行ってましたね。だいたい年に20回くらい、3分の1くらいは行ってましたから。競りに来られる方なのは今まで2回か3回くらいあったかな。久しぶりですね」
そんな宗景、競りの流儀、極意とは。
「流儀とかはないですけどね。競輪道とかもあまり気にしていないし。基本的には外から行くけど、相手次第では内でも外でもいい。入れ替わるのも別に構わない。いろいろな人がいるし、いろいろなパターンに対応していかないと。毎回勝てるなんてできないので。とにかく競りが苦にはならない。先行選手が先行するようなものですね。勝つために一番近いポジションを取る感じです」
ひとまず“競り職人・宗景”の胸の内は聞くことができた。
さらにその後、増田鉄男にも話を聞くことができた。
「行かなかった時の後悔をしたくなかった。たられば、が嫌いなので。だったら最初からやっておこうと。日浅君の番手だったら日浅君に行っていただろうし、日浅君が佐藤君と同じくらいのバック数だったら3番手を回っていたと思う。ちょっとバック本数が違いすぎるので。それに自分は道中で(番手に)行くのが下手なので、行くならジカで。宗景君と競るのは初めてですね。行くと決めた以上は、冷やかしにならないように。しっかりと勝負させてもらいます」
宗景は「1Rだから誰も注目していませんよ」と笑い飛ばしたが、そんなことはないはず。7車全盛で、スピード競輪の様相が強まっている今だからこそ、宗景祐樹と増田鉄男の競り合いは、ひと昔前の“競輪”を思い出させてくれそうだ。(netkeirin特派員)