2025/06/27(金) 16:42
久留米競輪場では「開設76周年記念・第31回中野カップレース(GIII)」が28日に初日を開催する。一次予選3Rを走る坂本亮馬に話を聞いた。
久留米が生んだ大スター・中野浩一氏の冠杯であり伝統の開設記念とあって、地元の後輩である坂本も自然と胸が高ぶる。
「久しぶりですね。長いことまともに走れていなかったから」と、2020年以来5年ぶり(2023年の万博協賛GIIIを除く)の当大会に気を引き締めた。ここ数年は持病の膝痛に泣かされ一進一退のコンディションが続くが「痛みが出ないような練習を意識してきた。直前の調整はうまくいったと思います」と戦える状態までに仕上げてきた。
今節はモチベーションを支える材料がある。それは残り1勝に迫った節目の300勝達成だ。「200勝ぐらいまでは早かったけど、そこからはなかなか苦しみましたね。今回、決めたいな」と目標達成に意欲的だ。
モチベーションアップというわけではないが、気持ちが入ることはもうひとつ。兄・健太郎との久々の同時斡旋だ。「兄貴と連係はここまで4回ある。ぜんぶビッグで。今回、もしも一緒に決勝に乗ったら兄貴に発進してもらおうかな。今まではこっちが散々、発進してだいぶ稼がせてやったから(笑)」と冗談を交えつつ最終日の連係を渇望した。
両者連係のハイライトといえば、2010年の豊橋GII「第10回東西王座戦」の西王座決勝だ。亮馬のホームカマシが決まり、健太郎の優勝かと思われたが村上博幸の強襲に屈した。それでも、兄弟愛を体現した良き一戦として、一部の競輪マニアの記憶に色濃く残っている。(netkeirin特派員)