【オアフ島を駆け抜ける特別な体験】ホノルル センチュリーライド2024(後編)

2025/02/17(月) 12:00

順調に走り、第3エイド「キー・プロジェクト」に到着。ここに10時半までに着いていないと、100マイルへのチャレンジが許されない「関門」でもあったが、制限時間内にたどり着き、ホッとした。
※ホノルルセンチュリーライド2024(前編)はこちら

オアフ島の東海岸を走る「ホノルルセンチュリーライド」。最長100マイル(160km)の折り返し地点にて。ここまで来れば、あとは戻るのみ

このエイドは活気に満ちあふれていて、スタッフの皆さんが、BGMに流れる曲を、大合唱しながら踊っている。日本のイベントではあり得ないことだけど、「ボランティアスタッフだって積極的に楽しんじゃう」雰囲気がとてもいい。こういうところが、この大会の魅力だと思う。参加者もつい笑顔になって、フードやドリンクを選んでいた。
ハウピア(ココナッツミルク)のタルトやフルーツをいただき、元気もしっかりチャージして、お礼を言ってスタート。

おいしいハウピアをいただく

右手には美しい海岸線が続き、左手には、クアロアの山が連なり、絶景の間に伸びた道を走る感動的な区間。残念ながら、我々が走ったタイミングでは雨が舞ってしまい、景色を楽しむ余裕もないまま、大急ぎで第4エイドを目指した。

美しい海が広がるクアロアの海岸線

折り返しの「スワンジー・ビーチ・パーク」に到着。エイドには、おにぎりが並んでいる! 意外に大きくて、食べ応えのあるおにぎりだったが、二つ以上食べた方もいるらしい。
ハワイは海外とはいえ、もっちりした日本と同じ種類のコメが食べられていて、日本人にとっては、とてもありがたい。

折り返しのエイドにはおにぎりが並んでいた。ハワイに来てフリカケおにぎりをふるまわれるとは!

この間に天候が回復。青空が広がってきた!
景色に期待しながら、再スタート。
青空を受け、海の色と輝きが戻った。折り返し、走っていくと、目の前には、美しい海景色が広がっていた。透明に近いようなマリンブルーの海。奇跡みたいな美しさだ。一度冴えない景色を見た後だったからこそ、感動もひとしおだ。他にはない色味の海と「クアロア」の眺めを楽しみながら先へ。

改めて美しい海を堪能しながら、復路を折り返す

往路に訪れた「キープロジェクト」に再度立ち寄る。冷たい炭酸ドリンクが缶で提供されており、一気にリフレッシュ! ピーナッツバターが乗ったクラッカーやフルーツをいただいた。もちろんスタッフの皆さんは復路も明るく元気で、元気もチャージして、再スタート。残りは60km。長いのか、短いのかも判断がつかないが、楽しもう。

明るく陽気に「キー・プロジェクト」のエイドを運営してくださったスタッフの皆さん。ハワイらしい空気に触れられて、とても楽しかった

市街地を中心に走る。海に近いルートが設定されていた往路とは異なり、復路は内陸を行く。ヤシの並木を抜け、緑豊かな住宅街を走って、「カイルア・インターミディエイトスクール」のエイドに到着。こちらも、この日2回目の訪問だ。
時間も経っていたが、フードはまだふんだんに用意されていた。フルーツやグラノーラバーをいただき、2回目のシェイブアイス。シロップはリクエストでかけられ るようになっており、ハワイらしくレインボー仕立てにされている方も。冷たい氷が身体を冷やしてくれて気持ちいい。あと、40kmだ。少々疲労を感じ始めているが、気にせずいこう。

市街地を走る。「天国の海」とも呼ばれ、全米で一番美しいとされる「ラニカイビーチ」や、「ブーツ&キモズ」などの名店もある「カイルア」を抜けて「ワイマナロ」へ向かう。
このコースは、広い道が多く走りやすいし、どこも広がりのある景観が広がっており、街も道も雄大な自然と調和していて、走っていくうちに、自然と開放的な気持ちにさせてくれる気がする。

そして再度、ジャングルエリアに突入。ついに、ここまで帰ってきたか。鳥のさえずりを聞き、熱帯植物が茂る間を抜けていく。ジワジワと疲れを感じるようになってきて、小さなアップダウンも繊細に感じとるようになっている。

ハワイらしい山の眺めを楽しみながら、ジャングル地帯を走る

ジャングルを抜けると、海岸線のゾーンだ。連なるビーチを眺めながら走るが、往路とは違う印象を受けるのはなぜだろう。この先に待ち受ける「あの上り」が気分を変えているのだろうか。

真っ青な海が伸びる海岸線を眺めながら走る。行きと違う景色に見えるのが不思議だ

「マカプウビーチ」を越えると、大会の最難関になるマカプウの上りが待ち受けている。火山岩が作ったのか、片側がごつい岩山になっており、その見た目がまた、上りを厳しいイメージにさせているような気がする。帰路もとびきり美しい海を意識的に眺めながら、無理せず、ゆっくり上ろう。
ここをクリアしたら、もう完走は確実! 天気の好転で朝より格段に美しくなった海で記念撮影し、マカプウの南側を気持ちよく下る。前方には美しい海が広がっていて、海に向かって下って行く気分。最高だ!

復路は天気が好転し、マカプウの海も真っ青になっていた。広がる絶景に、またパワーをもらう

海沿いのルートを抜け、内陸に入って上り基調の道を行く。きびしい上りはもうない。ハートブレイクヒルを下れば、ハワイ・カイの住宅地だ。都会的な水辺を走って、橋を渡れば、最後のエイドはもうすぐ、そこ。

最終エイド「ジェイムス」に到着!
ゴールの制限時間まであと1時間あまり。すでにほとんどの利用者が通り過ぎた後であったが、残っていたバナナをいただき、声を掛け合って、再スタートした。
ほどなくハイウェイに差し掛かる。少し追い風のようで、全員が疲れも見せず、気持ちよくバイクを飛ばしていた。このペースなら、余裕で間に合うだろう。
ハイウェイを下り、住宅街を回って、ダイアモンドヘッド方向へ。もう陽は黄色く色づいており、朝とはまた異なる雰囲気のやさしい海が広がっていた。
最後の軽い上りをクリアしたら、あとは下るのみ。朝、最初に上った坂を気持ちよく飛ばし、カピオラニ公園を目指す。ぐるりと回り、フィニッシュゲートが設営された広場へ。
制限時刻間近ではあったが、多くのスタッフの方々が沿道に立ち、拍手で完走を讃え、迎え入れてくれた。100マイル、完走だ!

感動のゴール。160kmの達成感は格別だ

一緒に走った皆さんと、色濃かった1日を振り返る。走ることも、参加者やスタッフの皆さんとの交流も、ひとつひとつの経験が新鮮で楽しかったし、達成感も大きい。最高の1日だった!

2025年のセンチュリーライドは、9月28日に開催が決定している。今回は自転車や荷物の運搬、現地でのレクチャーやメカニックサービスが付いたフルサポートツアーで参加した。現地のレンタサイクルも豊富で、ビギナーの方でも問題なく挑戦できる。17歳以下の方は、大人の3分の1の値段でエントリーでき、ファミリーの参加も現実的だ。
オアフ島を駆け抜ける特別な体験。挑戦すれば、一生モノの思い出となること、間違いナシだ!

画像提供:©HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE、編集部
Special Thanks: 東武トップツアーズ ホノルルセンチュリーライドツアー

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