【ハワイの多彩な景観を走る】ホノルル センチュリーライド2024(前編)

2025/02/03(月) 12:40

ハワイ・オアフ島の東海岸を走る「ホノルルセンチュリーライド」

今年、41回目を迎えたホノルルセンチュリーライドが、およそ1000名の参加者を迎え、9月末にハワイのオアフ島で開催された。

ホノルルセンチュリーライドとは、ハワイ・オワフ島の東海岸を走る、ロングライドイベント。距離は最長で100マイル(160km)が設定されているが、25、50、75マイルからも選ぶことができる。ワイキキの東端にある「カピオラニ公園」からスタートし、東海岸を中心としたコースを「ハワイ・カイ」、「マカプウ」と北上して行き、100マイルをフルに走る場合は、「スワンジービーチパーク」で、それ以外の参加者は選んだ距離に合わせ、折り返して走る。当日の体調で距離を決めても許されるという「寛容さ」が、ハワイらしい。
ビーチ、熱帯植物が茂るジャングル、街、ハワイらしい山々と、多彩な景観を眺め、五感で感じながら走ることになるのだが、普通の旅行では味わえないハワイを、自転車でゆったりと気持ちよく走り抜けながら、体感することができ、リピーターも多い人気イベントだ。

近年はe-bikeのレンタルが充実し、ペダルを漕がずとも、スロットルを回せば進めるタイプの車体の貸し出しを行う店舗も増え、中には子供を後ろに乗せて走れる後部座席付きのe-bikeも並んでいる。体力に自信のない方でも気軽に参加できるだろう。片道のみ走り、帰路はバスで戻るプランも用意されており、いろいろな楽しみ方の選択肢が生まれている。今回はフルサポート付きのツアーで参加してきた。

センチュリーライドの朝は早い。夜明け前、ライトをつけたおよそ1000台の自転車がワイキキの街を走り、スタート会場に集まってきた。
スタートラインの最前ブロックにはVIP枠でエントリーをされた方々、続いて、自己申告した走行速度のグループ順に参加者が並ぶ。後ろのグループになるとスタート時間が遅れるため、筆者は一般カテゴリーの最前方になるAグループに入った。

太陽が昇り、あたりが明るくなってきた。まもなくスタート。参加者のワクワク感が高まっていく

スタートを待つ間に夜が明け、明るくなってきた。英語だけでなく、日本語MCも入った開会式がスタート。昔は参加者の半分が日本人だったが、今年は2割程度だという。参加者の多くが、アメリカ人、特に地元ハワイ州の方々のようだ。今日はどっぷりハワイアンなイベントを堪能するぞ!

カウントダウンの後、参加者がスタートから飛び出していく

ライドは6時21分にスタート。多くのスタッフが見送りのために笑顔で沿道に立ち、参加者が元気にその前を抜け、コースへと漕ぎ出して行く。一気にスタートするため、最初は混み合うが、日本のように1列走行のルールがなく、もちろんクルマへの配慮は必須だが、右側の車線を使って走れるため、ストレスはない。
カピオラニ公園を出て、「ダイアモンドヘッド」へ上がって行く。展望スペースで呼吸を整え、朝の光が輝く海の記念撮影をし、再スタート。ここからは、高級別荘街を走り、カハラエリアを抜け、ハイウェイに上がる。ハイウェイといえども、自転車走行が認められた区間があり、さらにイベント当日は警察が随所に立って誘導し、右端の車線を使わせてくれるため、とても走りやすい。

朝のさわやかな光を受けながら、ダイアモンドへッドロードを走る

ほぼノンストップで、快適にハイウェイを走る。しばらく進むと、景観が開け、ビーチが望めるようになった。「ハワイ・カイ」に入った。「ハワイ・カイ」は、ハーバーやハナウマビーチなどシュノーケリングスポットもあり、マリンスポーツも楽しめる住宅地。ショッピングセンターなどもあり、楽しみどころも多いエリアだ。

坂を上り、見晴らしのよいスポットでいったん集合して記念撮影。今日はとことん楽しもう!

ハイウェイから出て、「クワパ池」沿いに進むと、大会の心臓破りの坂「ハートブレイクヒル」が待ち受けている。とはいえ、日本の感覚では「激坂」に当たらない勾配だが、それなりの上りであり、苦戦する方も多い。ライドはまだ序盤。押して上がってもいいし、疲れないよう、ゆっくりと上ろう。

最初の関門「ハートブレイクヒル」

この坂を越えると下り基調。美しい緑の中を気持ちよく抜けながら、海に向かって走る。
海岸線を走り、第一エイド「サンデービーチパーク」に到着!すでに多くの参加者が、飲食や写真撮影を楽しんでいた。提供されていたのは、バナナやオレンジと、パッケージ入りのグラノーラバー。少しつまみ、道中補給用に1袋ポケットに入れて、早々に再スタートした。
この日はやや風が強く、この先の海岸線では向かい風になりそうな雰囲気だ。少し早めに出ておこう。

絶景スポットである「マカプウ」に向けて走る。北上して行くと、やはり向かい風。序盤に疲れ切るのは避けようと、ペースを守ってゆっくり進むことに。
「マカプウ」に向けて上り、眺望が楽しめるスポットに到達。残念ながら少し曇が広がっていた。青空が広がれば、紺碧の海の絶景が楽しめる。帰路は晴れていますように。

美しい海岸線を眺めながら降る

ここからは下り基調。帰路はここを上ることになり、コース内最難関の登坂になる。行きは、孤を描きながら伸びる美しい海岸線を見晴らし、堪能しながら、爽快に下れる絶景パート。帰りのことは忘れ、楽しもう!

美しい「マカプウビーチ」を越えると、また次のビーチパーク。このエリアでは美しいビーチが連なる景観を楽しむことができる。開放感もあり、最高だ!こんなに美しいスポットがいたるところに広がっているなんて、ハワイはまさに楽園だと思う。
「ワイマナロ」のビーチから内陸に入り、ジャングル地帯へ。ここでは熱帯植物が茂り、鳥や動物の鳴き声が随所に響いていて、ワイキキとは、まったくの別世界を楽しめる。探検隊になった気分で進みたい。

熱帯性の植物が茂るジャングルエリア。ハワイの火山特有の山肌を眺める

ジャングルを抜けてからは緑豊かな市街地に入る。順調に、第2エイドの「カイルア・インターミディエイト・スクール」にたどりついた。
テーブルの上には、フルーツ、スポーツフード、おなじみのピーナッツバター、マラサダ(ドーナッツ)がたっぷりと用意されている。豪華でテンションが上がる!マラサダを頬張るとふわふわで、またテンションアップ。止められず、いくつも食べている方もいたようだ。

エイドを楽しむ。紫のマラサダが大人気だった

ここでは、シェイブアイスもいただける。学生さんらしい若者たちがはにかんだ感じで氷を削り、シロップをかけてくれる。同じフレーバーでも、日本のシロップとは風味が異なり、興味深い。
意外なことに、ここで折り返す方の姿も多いようだ。地元の方々は50マイルに留め、午前中だけ自転車で走る、という方が多いのかもしれない。オアフ島の楽しみ方はさまざまだ!
制限時間までにたどり着かないと100マイルには挑戦できない「関門」が設定された第3エイドが、この大会の中で唯一神経質にならなくてはいけないポイントなのだが、このペースで行けば、問題なく通過できそうだ。

カイルアのヤシの並木を走り抜ける

「ハワイ感」漂うヤシの木の並木を抜け、市街地では、並ぶ店舗をチェックし、地元の生活を思い浮かべてみる。キツい登坂もなく、道路も走りやすい。楽しみは尽きず、あっという間にこの区間の大半を走り終えていた。さぁ、もうすぐ第3エイドだ。

画像提供:©HM-A / HONOLULU CENTURY RIDE、編集部
Special Thanks: 東武トップツアーズ ホノルルセンチュリーライドツアー

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