7月にデビューした磯村だが、前走の和歌山開催の最終日にデビュー後初勝利を挙げた。新人ながら位置が悪いときには自分からレースを動かし、自力を積極的に出しており、今後の成長が楽しみな若手選手だ。

「後ろからでも押さえにいけばいいので、位置はあまり気にしないかも。理想は前の方が欲しいけど、位置取りは苦手なので(苦笑)。自分は初めから自在っていうよりは、まずは自力を出すことを前提に考えて走っています。でも、前回は自力を出しての1着だったので嬉しかったですね」と話す。

　学生時代は陸上の短距離(ハードル)で自転車経験はないようだが、そうは見えない。自転車に乗り始めて3か月で挑んだ試験も一発合格だったようだし、自転車の素質があったのだろう。

　8月くらいから地元でもある防府競輪が使えるようになり、今では充実した練習ができているようだ。

「バンクが使えるようになってから、練習量が増えましたね。渡口まりあさんや桑原大志さんからよくアドバイスをもらいます。あとは山原さくらさんが防府で練習しているので、直前にはアドバイスをもらいました。自力でバリバリやっているのは理想だし、自分もそうなりたい」と嬉しそうに話していた。

　地元も33バンクとのことで走り慣れた33バンクで挑む今シリーズ。今開催はかなり濃いメンバーが揃って勝ち上がりは熾烈な争いが繰り広げられそうだが、動ける強みを活かして風穴を開けるか。(アオケイ・宮本記者)