2024/06/14(金) 12:27
国内最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン2024」が5月19日、開幕した。UCI(世界自転車競技連合)認定の国際レースで、 ステージと呼ばれる8つのレースで構成されるステージレースだ。
今年は、大阪の堺、京都の京田辺、三重のいなべ、岐阜の美濃、長野の飯田、静岡の富士山、神奈川の相模原、東京の大井埠頭の8箇所でレースが開催。海外から7チーム、国内から9チーム、計16チームが参戦する。総走行距離は769.5km、総獲得8標高は11,419mに達するという。
8ステージ、769.5kmのレースが始まる
個人総合首位の選手はグリーンジャージ、各ステージのゴール順と、レース内に設定された中間スプリントポイントの通過順に付与されるポイント首位の選手にはブルージャージ、山岳ポイントの通過順に付与されるポイントの首位の選手にはレッドジャージ、U23の首位の選手にはホワイトジャージが贈られ、大きな栄誉となる。
2024の開幕ステージとなる「堺ステージ」は、大仙公園周回コースで開催される個人タイムトライアルだ。
大仙公園の周りに設定された2.6kmのタイムトライアルコース
コースは大仙公園の周りをまわる全長2.6km。五角形で、ほぼ平坦である。
朝から降っていた雨は午後のスタート時刻になっても止むことはなかった。ウェットコンディションの中の初戦に、緊張感は高まる。一人ずつ、設定されたスタート台からコースへと飛び出していく。
スタート台から選手が一人ひとりスタートしていく
序盤に出走したマックス・ウォーカー(アスタナ カザクスタン ディベロップメントチーム)が、いきなり3分8秒という好タイムを叩き出した。
コースに飛び出していくマックス・ウォーカー(アスタナ カザクスタン ディベロップメントチーム)
ウォーカーは暫定首位に立ち、レースを見守るが、このタイムに迫る選手が現れない。
63番手スタートのマッテオ・マルチェッリ(JCL チーム右京)が3分16秒で暫定2位につける。このタイムを68番手出走の寺田吉騎(シマノレーシング)が、わずかに更新した他は、目立ったリザルトは生まれなかった。
ウェットコンディションの神経質なレースとなった
ウォーカーはこのまま優勝となり、個人総合も首位になり、グリーンジャージを獲得。
序盤に叩き出したタイムが首位を守り切れるかどうか、緊張しながら、⻑く待ち続けた末のステージ優勝。総合リーダーのグリーンジャージとポイント賞のブルージャージも獲得した。
インタビューに答えるマックス・ウォーカー(アスタナ カザクスタン ディベロップメントチーム)
ウォーカーはフィニッシュ後に「雨のレースに苦手意識はない。とにかく落車(転倒)しないように気をつけて走った。自信を持ってこのステージに臨んだものの、最後のライダーがフィニッシュするまではナーバスだった」と語った。キャリアの中で、リーダージャージを着用するのは、初めてだと言う。「チームとともに、できる限り、ジャージを守る走りをしたいです」と抱負を語った。
表彰台に立ち、健闘を讃える観客の歓声に応える寺田吉騎(シマノレーシング)
2位に入った寺田はU23のホワイトジャージを獲得した。チームの膝下である堺での健闘とホワイトジャージ獲得に、地元は大いに沸いた。寺田は「正直なところ結果が出せるとは思っていませんでした。」と振り返る。「このあとはジャージを守り、(勝利を)狙えるステージで優勝を狙っていきます」と語り、京都ステージ、相模原ステージを挙げ、モチベーションの高さを見せた。
***************
【結果】
ツアー・オブ・ジャパン2024
第1ステージ・堺(個人タイムトライアル2.6km)
1位/マックス・ウォーカー(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)3分8秒73
2位/寺田吉騎(シマノレーシング)+7秒50
3位/マッテオ・マルチェッリ(JCLチーム右京)+7秒79
4位/リース・ブリットン(セント・パイラン)+8秒07
5位/入部 正太朗(シマノレーシング)
【個人総合時間賞(グリーンジャージ)】
1位/マックス・ウォーカー(アスタナ カザクスタン ディベロップメントチーム)
2位/寺田吉騎(シマノレーシングチーム)
3位/マッテオ・マルチェッリ(JCLチーム右京)
【個人総合ポイント賞(ブルージャージ)】(第1ステージ終了時)
1位/マックス・ウォーカー(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム)10p
【チーム順位】(第1ステージ終了時)
1位/アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム 9分49秒
【個人総合新人賞(ホワイトジャージ)】
1位/寺田吉騎(シマノレーシングチーム)
画像提供:ツアー・オブ・ジャパン2024(©️TOJ2024)(P-Navi編集部)