2023/12/20(水) 17:59
九州スポーツ杯 G1第58回スピード王決定戦(最終日)
今月、新走路がオープンしたばかりの山陽オートで、12月16日よりG1スピード王決定戦が開催された。
初日は湿走路でスタートし、2日目は斑(ぶち)、3日目は荒、そして4日目は湿走路と、走路状況が目まぐるしく変わり、シリーズは混戦模様へ。また、優勝候補の筆頭格だった鈴木圭一郎が4日目・準決勝戦を欠車(身体不良)したことで、さらに混戦に拍車がかかっていった。
その中、丹村飛竜は初日から連勝で地元G1の完全優勝に王手をかけると、地元の利も活かして、西村龍太郎、緒方浩一、岡部聡もファイナル進出を果たすなど地元勢が奮起。また、2021年12月デビューの佐藤励が着実にレベルアップしてきた走りでG1初優出を果たせば、通算G1優勝回数28回を誇る絶対王者・高橋貢も巧腕を発揮して、しっかりと優出に進んできた。
※準決勝戦レポートはこちら
【12R=優勝戦】
*8周回4,100m
斑走路(走路温度10度)
1/君和田裕二(川口30期)0m 3.36
2/竹谷隆(飯塚23期)10m 3.33
3/西村龍太郎(山陽25期)10m 3.34
4/緒方浩一(山陽30期)10m 3.30
5/佐藤励(川口35期)10m 3.30
6/岡部聡(山陽19期)10m 3.33
7/丹村飛竜(山陽29期)10m 3.34
8/高橋貢(伊勢崎22期)10m 3.31
※右数字はハンデ、試走タイム
最終日は小雨の斑走路から始まり、日中は時折、日が差すものの、気温も9度までしか上がらず。優勝戦が近づくと、パラパラと小雨も降り出し、走路状況は荒から斑へと戻っていった。
優勝戦の試走は、3.30で緒方、佐藤が同タイムでトップ。次に3.31で高橋が続く。一番人気には佐藤が推され、対抗には高橋、丹村、そして緒方が支持を集めていた。
そして__今年ラストを飾るG1の優勝戦がスタート。まず緒方が飛び出し、2番手で丹村が続き、佐藤は序盤3番手から。機力で勝る佐藤は、5周回1コーナーで丹村をかわすと、6周回1コーナーで緒方もとらえて先頭奪取。抜け出した佐藤は、リードを広げたまま優勝のチェッカー。昨年10月に山陽の若獅子杯でグレードレース初優勝(デビュー最速)、今回は同じく山陽の地で、見事にG1初優出・初優勝を達成した。
■レース展開
スタートは10線のセンター枠から4・緒方が先制して、0線の1・君和田を捲って先頭に立つ。7・丹村も外伸びて1周回で2番手に付け、地元両者が前団を形成。序盤の5・佐藤は3番手からレースを進める。緒方が逃げ展開に持ち込み、2番手は丹村が佐藤を抑え込んで、周回を重ねていく。佐藤は丹村のインに入り、5周回1コーナーで2番手に上がると、今度は逃げる緒方を6周回1コーナーでとらえて先頭に立つ。抜け出した佐藤は、後続を引き離して、そのまま優勝のゴール。7周回3コーナーで丹村が緒方をかわして2着。最終周回3コーナーで緒方をとらえた高橋が3着に入線した。
【G1スピード王決定戦・優勝戦】
2連単5-7 680円(2番人気)
3連単5-7-8 1,390円(1番人気)
優勝/佐藤励(川口35期)
競走車名:シロウWV
ランク:A100
競走タイム:3.353
今節成績:6着・1着・2着・1着・1着
次走出場予定:川口・スーパースターフェスタ(12月27日~31日)
(初優勝は)言葉にならないですね。
試走は、トルクを出すエンジンだったので、開けづらかったけど、予定通りのタイム。レース脚は断トツでした。
スタートはタイミングが遅れて、緒方さんと丹村さんにいかれてしまいましたが、道中はこれまでたくさん失敗してきましたし、経験を踏まえていきました。
1周回1コーナーで丹村さんにしめられなかったのが、勝因だと思います。
エンジン的には余裕がありましたけど、丹村さんは技術があって、自分よりもエンジン悪い中、巧みに抑えてきたので、勉強になりました。
抜け出してからは、自分のコース守って、全力で走るだけ。丹村さんの後ろに付けた時に、ポツポツと雨が降ってきて、緒方さんの後ろで、さらに降ってきて、残り2周で先頭に立ってからは、だいぶ降ってきました。雨が怖かったですが、攻め続けました。
(ゴールは)飛び跳ねるくらい、うれしかったです。山陽は、G2若獅子杯も優勝して、グレードレースに縁があります。
これでG2、G1を優勝することができたので、まだまだ壁もありますが、次はSGタイトルを獲りたいです。
これからも、自分のレースを見て、熱狂していただけたら嬉しいです!
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