2023/07/25(火) 18:42
開設73周年記念「不死鳥杯」G3(最終日)
7月22日より4日間の日程で開催されてきた、福井競輪開設73周年記念「不死鳥杯」G3は、梅雨明けの好天の下、気温上昇と呼応するかのような熱戦となり、本日最終日を迎えた。シリーズリーダーはやはり地元の脇本雄太。初日こそ敗戦したものの、以降は快速捲りで連勝し、決勝進出を果たした。また、決勝には、脇本勇希の力走に応えた藤井栄二や鷲田幸司、S級S班の古性優作や稲毛健太と、地元福井の選手を含む5名の近畿勢が進出。決勝は藤井-脇本雄-鷲田、古性-稲毛と別線勝負になった。
ほかにも清水裕友や佐藤慎太郎ら実力者が決勝に勝ち上がりを決める中、河野通孝が藤井の番手を主張、脇本との競り合いに注目が集まった。
激戦必至となった決勝は、最終HSで番手に追い上げる脇本の動きに合わせた清水の仕掛けを追った古性が、捲りで押し切り1着ゴール。G3優勝は前橋記念に続いて今年2回目、通算8回目。福井記念は2021年以来、2回目の制覇となった。
※準決勝のレポートはこちら
【福井競輪G3(最終日)12R=S級決勝】
1/脇本雄太(SS・福井94期)
2/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
3/清水裕友(S1・山口105期)
4/河野通孝(S2・茨城88期)
5/柏野智典(S1・岡山88期)
6/鷲田幸司(S2・福井92期)
7/古性優作(SS・大阪100期)
8/藤井栄二(S2・兵庫99期)
9/稲毛健太(S1・和歌山97期)
【レース展開】
誘導以下、7古性-9稲毛、2佐藤、3清水-5柏野、8藤井-(1脇本・4河野)-6鷲田で周回。赤板で清水が古性を抑えると、藤井が仕掛けて先頭に立ち、その番手に河野が続く。脇本も番手に追い上げるが、河野がけん制して譲らない。藤井が先行態勢に入り、3番手は清水がキープすると、脇本も外で粘る中、清水は最終HSから捲りを打つ。清水は2コーナー付近で藤井を叩き切るが、中国ラインの仕掛けを追った古性も捲りを打ち、古性の後位は佐藤が追走する。逃げ粘る清水だったが、古性が最終4コーナーでとらえると、そのまま押し切り優勝。清水をマークした柏野のけん制を凌いで直線伸びた佐藤が2着。清水が3着に粘った。地元記念6Vを狙った脇本は6着に終わった。
【福井競輪G3(最終日)12R=S級決勝・結果】
2車単7-2 2,030円(8番人気)
3連単7-2-3 8,190円(28番人気)
決まり手:捲り-マーク
優勝/古性優作(SS・大阪100期)
今回成績/特3・二1・準2・決1
次走出場予定/オールスター競輪G1(西武園/8月15日~20日)
できるだけ早めに引いて、(藤井)栄二と力勝負をしたいと思ったのですが、脇本(雄太)さんが遅れてくるのが想定外で、仕掛けるタイミングもズレて、考えていたレースプランが無くなってしまいました。
脇本さんが追い上げて行ったところを付いて行こうとしましたが、(清水)裕友が先に行ったので苦しかったですね。苦しくて、後ろが(佐藤)慎太郎さんになっていたのは気付かなかったです。稲毛(健太)さんの優勝かなと思ったのですが、いつの間にかゴールでしたね。今日は、展開が向いただけ。感触が本当にやばかったし、ダイジェストを見たくないくらいフォームも乱れていると思います。このレースをし続けると、上を目指すことができないと思うし、今日の状態で勝てても、得るものはなかったです。また、練習を頑張るしかないですね。
(次戦はオールスターで)日程が合えば、脇本さんと練習をしたいと考えていますが、オールスターまでにどこまで立て直せるか分かりません。しっかり練習で追い込んで、高みを目指して頑張りたいですし、ファンの皆さんに選んでいただいてドリームレースを走ることができるので、責任感を持って頑張りたいと思います。
\福井G3(最終日)注目選手ピックアップ/
【最終日1R=S級一般】
「自分が向上するだけです」
1着/高谷雅彦(S1・青森67期)
全て(磯島)康祐がやってくれたこと。付いて行っただけです。(S級復帰して最初のG3で)2日目、3日目のレースがもったいないけど、それが差なのかなと思う。A級との力の差を身にしみるところがありますが、それを言ったところで誰も助けてくれない。自分が向上するだけなので、次の開催までに上積みできたらと思います。
【最終日4R=S級選抜】
「2勝するが展開の違いを痛感」
1着/鈴木陸来(S2・静岡117期)
最終HSで、後ろが吉田(茂生)さんだとわかっていたので、徐々にスピードを上げていけば、すぐに仕掛けてはこないだろうと思っていました。最終BSでは、いつでも仕掛けに合わせられるようにしていました。脚はいいはずなのですが、(レースの)流れを読めていないのが……。7車立のレースだとサッパリしていますが、1ライン多かったりだとか、人が増えると、これほど違うのかと痛感させられています。7車、9車どちらにも通用するレーススタイルだといいのですが……。
【最終日6R=S級選抜】
「地元記念初出場で1着」
1着/高田修汰(S2・福井115期)
赤板からやり合う覚悟で行きました。能代谷(元)さんがそこで突っ張るようだとキツい展開になっていたと思います。今日は、選手紹介の時から軽い感じがあったので、自分のペースで仕掛けられるかなと。ハイペースの中で、ゴール前までしっかり踏み切れた感じがあり、かなり自信になりました。昨年の松戸G3、3日目の落車で1年くらい引きずってしまい、A級でもダメ。なるべく身体を痛めず、この感覚を維持できるようにしたいですね。ダッシュ力面も一段階、二段階と上げるのが課題です。(P-Navi編集部)