2023/03/12(日) 23:17
開設73周年記念「金亀杯争覇戦」G3(最終日)
3月9日より松山競輪で開催された開設73周年記念「金亀杯争覇戦」G3は、春の訪れを感じさせる暖かなそよ風をまとうナイター開催で行われ、連日のスピーディーな熱戦が展開されるなか、本日、最終日を迎えた。
3日目の準決勝では、躊躇(ちゅうちょ)なく主導権を握った渡邉一成が守澤太志と決勝進出を決める好走を見せれば、好調キープの郡司浩平もラインで上位独占を演出する先行で、圧倒的な存在感を示した。また、伊藤颯馬がイチかバチかの仕掛けで山田庸平とワンツーフィニッシュする走りで躍動。その一方で、松浦悠士や清水裕友といった優勝候補が勝ち上がりを逃すなど波乱も起こった。
そして、注目のS級決勝。4車連携の神奈川ラインが主導権を握る中、伊藤颯馬の番手で展開を見極めていた山田庸平が、前団を捲りでとらえて優勝。昨年7月の佐世保以来、2回目の記念優勝を手にした。
また、最終日の第9レースにおいて、第121回生ルーキーチャンピオンレースも同時開催。ゴール前鋭い差し脚を伸ばした安彦統賀が同期対決を制した。
※3日目準決勝レポートはこちら
※第121回生ルーキーチャンピオンレースの結果はこちら
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【最終日12R=S級決勝】
1/松本貴治(S1・愛媛111期)
2/郡司浩平(SS・神奈川99期)
3/守澤太志(SS・秋田96期)
4/渡邉一成(S1・福島88期)
5/松谷秀幸(S1・神奈川96期)
6/伊藤颯馬(S1・沖縄115期)
7/福田知也(S1・神奈川88期)
8/東龍之介(S2・神奈川96期)
9/山田庸平(S1・佐賀94期)
【レース展開】
誘導以下、4渡邉-3守澤、1松本、2郡司-7福田-5松谷-8東、6伊藤-9山田で周回。まず伊藤が上昇して赤板過ぎに渡邉をおさえる。3番手に入った渡邉は2コーナーから踏み、打鐘で伊藤を叩いて先頭に立つ。打鐘過ぎ3コーナー付近から郡司が仕掛けると、最終HSで守澤のけん制もパスして、最終2コーナーで渡邉を捕えて神奈川ラインが主導権取り。最終BS前から8番手の山田が自力に転じて捲りを打つと、郡司マークの福田が最終2センターでけん制するも、乗り切って直線伸びる。山田の仕掛け単騎の松本が続くが、山田が押し切って優勝。2着に松本、3着に福田が入線した。
【最終日12R=松山競輪G3決勝】
2車単9-1 3,570円(17番人気)
3連単9-1-7 30,800円(98番人気)
決まり手:捲り-マーク
優勝/山田庸平(S1・佐賀94期)
今回戦績:特5・二3・準1・決1
次走出場予定:ウィナーズカップG2(3月18日~21日)
レースは、(渡邉)一成さんが打鐘手前からの仕掛けで、考えていた展開と違ったのですが、(伊藤)颯馬が落ち着いてレースを運んでくれました。最終2コーナー付近では、颯馬が立て直せなさそうだったので、残り半周くらいの捲りなら、いつも打っているので、外に持ち出して行きました。
最近自力の進みが悪かったので半信半疑でしたね。最終3コーナー過ぎの福田(知也)さんのけん制は、なんとか乗り越えればチャンスがあると思って踏みました。1回目のG3優勝は、先輩の番手から。今日は、後輩と連携しての優勝なので、次は自分の力で動いて、しっかり獲れるようになりたいです。
この後はウイナーズカップ、武雄記念、ダービーがあるので、ここからさらに調子を上げていけたらと思い、練習をやってきています。よくないまま戦ってしまった昨年の反省を活かして、しっかり結果が出せたらと思います。
「第121回生ルーキーチャンピオンレース」
※前検日レポートはこちら
【松山競輪(最終日)9R=第121回生ルーキーチャンピオンレース】
1/真鍋智寛(A2・愛媛121期)
2/山口多聞(A2・埼玉121期)
3/村田祐樹(A2・富山121期)
4/纐纈洸翔(A2・愛知121期)
5/東矢圭吾(A2・熊本121期)
6/五十嵐綾(A2・福島121期)
7/常次勇人(A2・大阪121期)
8/安彦統賀(A2・埼玉121期)
9/後藤大輝(A2・福岡121期)
【レース展開】
誘導以下、1真鍋、6五十嵐、2山口-8安彦、3村田、4纐纈、7常次、9後藤-5東矢。後藤がまず上昇して、真鍋を抑えると、打鐘前2コーナーから常次が仕掛けていく。常次が先行態勢に入り、2番手には後藤、4番手に真鍋、6番手に山口で最終HSを通過。最終2コーナーから2番手の後藤が捲りを打って抜け出すと、最終BS前から真鍋も仕掛けていくが、これは東矢がけん制。そこであいたコースを五十嵐が突いて、直線で抜け出すも、その内を安彦がさらに伸びて優勝。2着に五十嵐、3着は後藤が入線した。3連単は32万円台の高配当決着となった。
【松山競輪(最終日)9R=結果】
2車単8-6 21,070円(64番人気)
3連単8-6-9 320,080円(487番人気)
決まり手:差し-差し
優勝/安彦統賀(A2・埼玉121期)
次走出場予定/平塚F2(3月17日~19日)
(山口との連携だったが)単騎ばかりで作戦が立てづらかったのですが、初手は前中団から。常次君がカマすことも考えていたので、冷静に走れました。
2コーナーで山口君が外に行くのかなと待っていましたが、前もかかっていて、風もありましたし、内があいたのも分かりました。脚に余裕もありましたし、五十嵐君がこじ開けたので、その外か、内か、冷静に見ていました。
山口君が強いのは分かっていたので任せて、コースがあけば突っ込む準備はしていました。1着を取れたのは嬉しいけど、自力で獲った優勝ではなく、ラインのおかげ。
これからは安定して決勝に上がって、常に優勝争いして、S級に上がっても戦えるように練習したいと思います。目標は埼玉だと平原(康多)さん。そして師匠(太田真一)のように、しっかり先行で活躍できるようになりたいです。
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2着/五十嵐綾(A2・福島121期)
スタートから2番手を取れると思っていませんでした。後藤君が切って、突っ張るか、1車来て出させるか。予想通りの展開にはなりましたね。一発レースだったので、何でもしようと思っていました。今日は内を突きましたけど、普段は自力を意識して先行捲りで勝てるように。次は出られるか分からないですが、ヤンググランプリを目標にして、頑張ります。
3着/後藤大輝(A2・福岡121期)
作戦は先行も頭に入れていましたが、思っていたよりもすんなりでしたね。常次君が単騎カマシしてきて、1人だったのが見えたので、冷静に番手に入って、あとは自分のタイミング。これで3着だから、力不足ですね。次は特別昇級がかかっているので、そこで決めて、早くS級の舞台で活躍できるように。そして(太田)海也さん、(中野)慎詞さんと戦えるように、頑張りたいですね。今年は難しいですが、ヤンググランプリを目標にしていきたいと思います。
\松山G3(最終日)注目選手ピックアップ/
【最終日5R=S級選抜】
「大舞台で先頭を走りたい」
2着/林昌幸(S2・愛媛119期)
(欠場明け初戦となった開催で)身体の状態はよかったのですが、自転車が全て新品で、初の地元記念出場ということで、緊張もあり、硬くなった部分がありました。しっかり自分の展開に持ち込めたときは逃げ粘れていると思うので、今開催中に松浦(悠士)さんや同県の先輩からいただいたアドバイスをもとに、もっとレースを改善していけたらと思っています。こういう舞台の決勝で先頭を引っ張れる選手になりたいので、頑張ります。
【最終日8R=S級特選】
「悔しい開催も、ファンの声援を糧に」
1着/渡部哲男(S1・愛媛84期)
今日は、声援が何よりでした。決勝に乗りたかったですね。昨日は、完全に力不足、力負けのレースだったので、悔しかったです。今回は、腰の痛みなどがあり、限られた時間で調整してきたつもりですが、ここに向けてピークを持ってこられず、本当に悔しかったです。最終日、1着で締めくくれて、何とか格好はついたかなと。(P-Navi編集部)