幕張クロス2022

2023/01/14(土) 08:27

幕張クロス2022

千葉県千葉市の幕張海浜公園で幕張クロスが11月6日、開催された。AJOCC(日本シクロクロス競技主催者協会)が認定する一連の主要レース「JCXシリーズ」の第2戦となる。
この日は晴天に恵まれ、会場には出展ブースも並び、多くの観客が集まった。エントリーも500名を超え会場は大いににぎわった。


様々な層が集まり、トロピカルな雰囲気の漂う公園で1日を楽しんだ


公園の広場とMTBコースをうまく組み合わせてコースを設営。広がる芝生が美しい

レースは、7時55分に男子U15からスタート。午前中に、U17までと、マスターズ、男女のビギナーカテゴリーのレースが開催され、午後から、男子ジュニア、男女のエリート(カテゴリー1)、最後にキッズレースが予定されていた。


朝から複数のカテゴリーのレースが開催


のんびり観戦を楽しむファミリーの姿


キッズライダーも声援を受け、全力でレースを走った

キッズ以外が使用する1周2.5kmのフルコースは、常設のMTBコースに芝生エリアを組み合わせて設営されたものだ。このMTBコースには、アップダウンが多く、追い越しの難しい幅の狭い区間も短くないという。さらに芝生エリアを這うように設定されたコースには、テクニカルなセクションも含まれ、ペースアップができる平坦区間も長い。テクニック
と同時に、パワーも求められる種類のものだが、一つのミスが命取りになる可能性もある「気の抜けない」コースだと言われている。気持ちのよい晴天に恵まれたが、完全にドライな路面は、高速レースを予想させた。


心地よい空間でのレースに多くの観客が来場した


既存のMTBコースを生かした特設コース(画像は大会公式サイトより)

この日、男子エリートは、MTBのクロスカントリーの全日本選手権や、さいたまクリテリウムが開催されており、一部の選手が欠場した形で行われた。出走は74名だ。


女子エリートは渡部春雅(明治大学)が圧倒的な走りで優勝を決めた


2位に小川咲絵(AX cyclocross team)、3位に與那嶺恵理(Human Powered Health)

男子エリートスタート時の気温は19度。冬の競技であるシクロクロスとしては、そこそこ暑い。
最前列には開幕戦を制した織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)や、日本チャンピオンジャージを着る小坂光(宇都宮ブリッツェン)らが並んだ。


男子エリートがスタート。好調の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が先頭で飛び出した

14時10分にスタート。先頭で飛び出したのは織田。この日は、優勝に加え、スタート練習も兼ね、ホールショット(先頭で最初のコーナーを回ること)も目標としていたという織田が、狙い通りトップで最初のコーナに飛び込んだ。この後ろには、開幕戦で存在感を見せた副島達海(大阪産業大学)が続く。この2名を、小坂と斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)が追った。
レースは、織田、副島、小坂の3名が独立し、先行する形で推移。先頭の織田は落ち着いてペダルを回し続ける。


健闘した副島達海(大阪産業大学)

5周目に小坂が転倒。ドライコンディションの路面は意外と滑りやすく、多くのコーナが含まれるこのコースでは気を抜く場所がない。2位を守っていた副島も、メカトラからバイク交換を行い、じわじわと後退、逆にペースを守り続けたベテラン小坂が追い上げ、7周目に副島を捉えると、2位に浮上した。


淡々と追い上げる小坂光(宇都宮ブリッツェン)


織田は誰も寄せ付けない走りで先頭を走り続けた

小坂は懸命に先頭の織田を捉えようと走るが、織田のペースが衰えることはなく、先頭からフィニッシュまで先頭を守り続ける完璧な走りで、悠々と優勝を勝ち取った。
小坂は37秒差まで追い上げ、2位。優勝は叶わなかったものの、ポテンシャルの高さを見せた。


織田が堂々の走りで優勝を決めた

先頭を走り続けた織田のペースが速く、先頭を基準に遅れた選手がサーキットから除外されていくため、多くの選手がタイムアウトとなり、完走はわずか16名となった。
織田は、ホールショットから、誰にも前を譲ることなく優勝し、目標を達成したが、ミスも多く、反省点もあるという。ここからは連戦が続くため、休息やトレーニング、レースをうまく調整し、前週の反省点を翌週に生かせるよう、意識しながらレースに臨んでいきたいと語っている。


2位に小坂光(宇都宮ブリッツェン)、3位に副島達海(大阪産業大学)が入った

織田はJCXシリーズ初戦2戦を連勝。ここからは、UCI(世界自転車競技連合)の認定レースの開催も続き、いよいよシクロクロスシーズンが始まることになる。

***************
【JCXシリーズ第2戦】
【結果】幕張クロス2022
男子エリート

1位/織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)1:01:44
2位/小坂光(宇都宮ブリッツェン)+0:37
3位/副島達海(大阪産業大学)+0:49
4位/斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)+0:55
5位/鈴木来人 +1:50

女子エリート
1位/渡部春雅(明治大学)48:03
2位/小川咲絵(AX cyclocross team)+1:00
3位/與那嶺 恵理(Human Powered Health)+3:20

画像:Satoshi ODA、Nobuhiro Toya(幕張クロス)

***************
【JCXシリーズ2022-2023・レポート】
茨城シクロクロス土浦ステージ(P-Navi編集部)

閉じる

新着ニュース一覧