JCL BANK LEAGUE 2021、大分で開幕!

2021/08/18(水) 16:38

JCL BANK LEAGUE 2021、大分で開幕!

JCL BANK LEAGUE 2021(以降、バンクリーグ)が、主催を一般社団法人ジャパンサイクルリーグ(以下JCL)に変えて、新たに開幕した。

バンクリーグとは、国内のサイクルスポーツをより盛り上げるべく立ち上げられた、日本初のトラックレース対抗戦。ロードレースのチーム戦の醍醐味を凝縮した、バンクリーグ独自の種目「3ポイントゲーム」を新たに考案し、国内のプロロードレースのリーグであるJCL加盟チームを中心に、国内のロードチームが参戦する。会場は競輪場のトラックを利用。サイクルスポーツの発展とファンの拡大、さらに地域振興を目的としたものだ。


別府競輪場のバンクの内側には、有料の観客席が設けられた

初戦「バンクリーグ Round1 大分ステージ」は、大分県別府市の別府競輪場で8月6日に開催された。


大分市の佐藤市長も来場、期待を語った

エンターテインメント色を強めた演出のなかで、国内ではおなじみの競輪競走とはひと味異なる、エキサイティングなチーム対抗戦が繰り広げられる。バンクの内側には有料の観客ゾーンも設けられ、観客たちは迫力あるレースを場内で堪能できる(新型コロナウイルスの感染拡大により、県外からの来場者全員の抗原検査を実施し、陰性者のみが入場した)。さらにYouTubeでのライブ配信も行われた。


レース前には体験走行会も開催、体験型のイベントとなった

バンクリーグで用いられる独自の「3ポイントゲーム」は、トラックレースとロードレースのチーム戦の魅力を凝縮した新たなレース。1チーム3~4人で、2チームが同時出走。スタートから3周目以降の奇数周にスタートラインをトップ通過したチームがポイントを獲得し、先に3点を取ったチームが勝利となる2チーム対戦型のレース形式だ。大会では出場6チームを2グループに分け、予選として各グループ内で3チームの総当たり戦を行い、予選勝者による決勝戦で優勝チームを決める。
JCLから6チームが参戦。予選リーグは、グループAとして宇都宮ブリッツェン、キナンサイクリングチーム、VC福岡の3チーム。グループBとして、チーム右京 相模原、ヴィクトワール広島、スパークルおおいたレーシングチームの3チームが、それぞれ総当たりで対戦した。


予選は6チームを2グループに分け、総当たり戦方式で開催された


ロード レースとはまた異なる熾烈な戦いが繰り広げられた

グループAは3チームが1勝1敗で並ぶ接戦から、VC福岡が勝ち抜け。グループBはトラックレースにも秀でたスピードマンを揃えるスパークルおおいたが完勝し、決勝へと進出を決めた。

決勝戦の前には、エキシビションレースも開催された。地元競輪選手会によるチームと、予選敗退4チームの選手によるJCL選抜チームが、バンクリーグの3ポイントゲームで対決。照明に照らし出された美しく迫力あるレースに会場は大いに盛り上がった。
1ポイント目を取った競輪チームに対し、JCL選抜チームは持久力の差を発揮して逆転。競技の垣根を越えた戦いはJCL選抜チームが3-1で勝利した。


日が暮れ、ライトアップして行われた競輪選手とJCL選抜チームとのエキシビションレース

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迎えた大分ステージの決勝戦。対戦カードは、奇しくも九州対決となり、負けられない戦いに。ここで強い雨が降り出し、照明に照らし出され輝く雨の中、ドラマチックにレースが展開された。
緊張感漂うなか、最初のポイントを獲得したのはVC福岡。ここまで0点完封で勝ち進んできたスパークルおおいたから、初めて得点を奪った。


スパークルおおいたがプライドをかけた走りでポイントを連取

しかし、ここからエンジンがかかったスパークルおおいたは、巧みなレース展開と持ち前のスピードを生かし、3ポイントを連取。大分市長も来場するという地元のプレッシャーに打ち勝ち、見事バンクリーグ初参戦で優勝をもぎ取った。


きっちりと期待に応え、優勝を決めたスパークルおおいた


本年度の初戦王者はスパークルおおいた。プレッシャーと緊張が解けた選手から笑顔があふれる

決勝レースが悪天候に見舞われてしまったとはいえ、ショーアップされてのレースは見て楽しく、見応えもあるものだったろう。まさに種目の垣根を越え、レースを楽しめる機会になりそうだ。新型コロナウィルスの感染状況が落ち着けば、より多様な層が、この新しいレースを見るために足を運んでくれるのではないだろうか。今後の発展を大いに期待したい。

画像提供:一般社団法人ジャパンサイクルリーグ
JCL BANK LEAGUE(P-Navi編集部)

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