2021/08/15(日) 04:14
伊勢崎オート(4日目)SG第25回オートレースグランプリ
【9R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)
スタート後1コーナーでもつれて(小林瑞季が反妨)大きくあいた内に4・新井恵匠、7・若井友和が入りレースを牽引する。新井が巧みに逃げ、2番手に若井の態勢で周回を重ね、3番手は2・谷津圭治が追っていたが、高橋貢が5周回で捌いて浮上してくる。しかし高橋は前2車との差を詰めていくが捕えるまでに至らず、新井が押し切り1着。2着に若井で入着した。
1着/新井恵匠(伊勢崎30期)競走タイム3.839
競走車名:ミタケ4 ランク:S20
今節の成績:3着・5着・2着・1着
スタートは「置いていかれてしまった」が、1コーナーで前が開いて一気にトップへ。これには「展開が良かったですね」と笑顔。そこから8周回、先頭を明け渡すことなく逃げ切った。「ドキドキでしたよ」と振り返るが、エンジン状態も「試走タイムも出ていたので、悪くはないです」。SG優勝戦は2018年12月のスーパースター王座決定戦以来6回目。そしてグランプリは、5年前に伊勢崎でSG初優出を決めた開催でもある。最終レースを終わってみれば、地元伊勢崎から優出を決めたのは新井のみ。枠番選択で選んだ「5枠」から、SG初制覇を狙う。
1着/若井友和(川口25期)競走タイム3.841
競走車名:モエルトウコン ランク:S14
今節の成績:4着・4着・3着・2着
新井恵匠を追う展開であり、そして高橋貢に追われる展開。「仕掛けると滑りそうな走路だったので、(新井を)抜けなかったです。貢さんも絶対に来ると思っていました」。2着をキープして、SG優出切符を手にした。「上手く展開が作れてラッキー。エンジンも走路に合っていました」と振り返り、優勝戦に向けては「自分なりにエンジンは問題ない」とタイヤの準備をしていく。オートレースグランプリは2004年に初めてSGを制覇した思い出の開催。「確かにゲンは良いと思います。でも、今回もいつもと変わらず頑張るだけですね」。
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【10R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)
スタートで抜群の飛び出しを見せた6・重富大輔が主導権を握っていく。2番手に7・鈴木圭一郎、3番手に3・早川清太郎がつける。重富は快調に飛ばして、セーフティーリードを保っていく。3周回で8・有吉辰也が早川をかわして3番手に浮上するも、そのまま態勢は決して、重富が1着ゴール。2着に鈴木、3着に有吉が入着した。
1着/重富大輔(飯塚27期)競走タイム3.824
競走車名:テンヤシャ ランク:S31
今節の成績:1着・6着・1着・1着
超抜のスタートで抜け出すと、鈴木圭一郎を寄せ付けない快速ぶりで今シリーズ3勝目を挙げた。もちろん勝因に挙げるのは「スタートですね。良かったと思います」。8周回は「抜かれるかと思ってヒヤヒヤしていまいた」と語るが、エンジン状態については「良いですね」と納得の出来だ。SGの優勝戦は2010年11月の日本選手権(飯塚)以来、実に10年ぶり。最終日も天気予報では傘マークがついており、今節の動きからも、屈指の雨巧者から目が離せない。3枠から再び好スタートを切って、SG初制覇を狙う。
2着/鈴木圭一郎(浜松32期)競走タイム3.834
競走車名:カルマ3K ランク:S2
今節の成績:1着・1着・1着・2着
重富大輔の前に今節の連勝は3でストップしたものの、2着で優勝戦進出を決めた。昨年のグランプリは小雨の中、準決勝4着で優出を逃していただけに「ホッとしています」と第一声。「スタートでもっと内にいるかと思ったんですけど、前が重富さんだけだったのでラッキーでした」とスタートから好展開に持ちこめた。練習ではスタート空回りしていたが、本番では「切らないといけないし、思い切って行きました」。もちろん話題にあがるのは、SGグランドスラム。オートレースグランプリはSG初優出を決めた2015年から数えて、今回で6回目のファイナル進出。「エンジンはまだ何かやります。優勝戦も良いレースができるように。いつも通り楽しみたい」。史上6人目、そして最年少のグランドスラマー誕生なるか注目だ。
【11R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)
1・荒尾聡がフライング。2回目のスタートは、6・金子大輔がカマシて4・久門徹をかわしてレースの主導権を握っていく。2番手に久門、3番手に7・笠木美孝で周回を重ねる。抜け出しに成功した金子に対して、2番手争いは激化。抑える久門に対して、最終周回3コーナーで笠木が捲り敢行して、ついに2番手逆転に成功。1着金子、2着笠木で浜松勢のワンツーとなった。
1着/金子大輔(浜松29期)競走タイム3.895
競走車名:サンクチュアリ ランク:S11
今節の成績:4着・2着・3着・1着
準々決勝は後手を踏んで3着。「お客さんに迷惑をかけたし、自分も悔しかった」。その思いを準決勝戦でぶつけた。「スタートは空回りしていたが、勝負しないといけないので」と、6枠から一気に攻め込み抜け出すと、8周回を「コースを外さないように大事に走って」押し切った。グランプリは2011年にSG初制覇した開催。枠番選択では1番目の選択順で、1号車を選んだ。2015年の全日本選抜以来6年ぶり3回目のSG制覇へ、内枠から好展開にもっていきたい。
2着/笠木美孝(浜松22期)競走タイム3.912
競走車名:シャロー ランク:S24
今節の成績:5着・3着・4着・2着
最後の最後で捲りを決めて、久門徹とのマッチレースを制した。「こういうこともあるんだな」と振り返るほど見事な逆転劇だった。道中は「仕掛けたいけれど、仕掛けられない」状態だったが、「どこかで最後に1回、仕掛けたいと思っていた」と狙いを定めていた。さらにこの2着で24年ぶりとなるSG優勝戦進出を決めた。52歳は今回の優出メンバーで最年長。「雨は良い感じで乗れています。優勝戦も一生懸命に走りたい」。昨年は伊藤信夫が復活Vを果たしたグランプリ。今年も浜松のベテランが大いに沸かせるか。
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【12R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)
藤岡一樹がフライング。2回目のスタートは、4・田中茂が好ダッシュを決めるも、内から1・篠原睦も突っ張って先頭キープ。3・西原智昭も上がってくるが、田中茂が2番手で篠原を追い、8・青山周平は4番手から上位をうかがっていく。篠原の逃げで、田中との差が徐々に開いていき、5周回で青山が3番手に浮上。田中と青山の2番手争いとなり、青山が再三攻めるも、田中も譲らない。最終3コーナーで青山が田中の内に入って2番手浮上と思われたが、外から田中が再度伸びてゴール前で再逆転。1着篠原、2着田中で飯塚26期のワンツー決着。青山は惜しくも3着で優出を逃した。
1着/篠原睦(飯塚26期)競走タイム3.907
競走車名:チャージ ランク:S13
今節の成績:2着・3着・1着・1着
準決勝戦も1枠から「枠を活かしたいと思っていた」というレースで1着突破。「茂にはスタートでちょっと行かれていたけど、すんなりいけました」。今節はオール掲示板入りと安定した動きを見せている。SG優勝戦は昨年4月のオールスター以来であるが、グランプリに限定すると約7年ぶりの優出となる。優勝戦の枠番も2番目の選択で、2枠をゲット。SG初制覇が多いというグランプリで、SG無冠返上の好機をつかみ取れるか。「天候次第ですが、面白いレースできるように整備したいですね」。
2着/田中茂(飯塚26期)競走タイム3.941
競走車名:レイリー ランク:S45
今節の成績:7着・2着・5着・2着
スタートで好位置を取れたものの、No1の青山周平が後位から詰め寄る。「ヤバい、絶対にやられる」と思ったが、青山の攻めを見事に凌ぎ切った。最終周回も青山が内に入ってきたが、「(青山は)立ち上がりで滑っていた」とゴール前で伸び返して再逆転。価値ある8枚目の優出切符を手にした激戦を「疲れたけど、楽しかった」と振り返った。SG優出は2013年のグランプリ以来8年ぶり。エンジンは「このままだとダメ」とのことで、大外枠にもなったが、2006年以来のグランプリ制覇に向かって天候を見ながら整備を進めていく。
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【最終日・12R=優勝戦】
*10周回 5,100m 0mオープン戦(枠番選択)
1/金子大輔(浜松29期)選択1番目
2/篠原睦(飯塚26期)選択2番目
3/重富大輔(飯塚27期)選択3番目
4/鈴木圭一郎(浜松32期)選択5番目
5/新井恵匠(伊勢崎30期)選択4番目
6/若井友和(川口25期)選択6番目
7/笠木美孝(浜松22期)選択7番目
8/田中茂(飯塚26期)選択8番目
準決勝戦1着の上位選手から枠番を選択していく。
1番目の金子大輔から内枠が埋まっていくが、4番目選択の新井が5枠を選んだことで、5番目選択の鈴木が空いた4枠に入った。最終日の天気予報は微妙で、前日夜の段階では雨時々曇り。降水確率はかなり高そうなだけに、走路コンディションは注意が必要だ。
なお、スーパースター王座決定戦トライアル戦の出場争いは下記の通り。
SG優勝で出場権獲得:荒尾聡、鈴木圭一郎
【ポイント獲得】
1 青山周平 35P
2 永井大介 15P
3 伊藤信夫 12P
4 黒川京介 10P
5 佐藤摩弥 7P
6 木村武之 6P
7 佐々木啓 5P
8 春本綾斗 3P
9 中村雅人 2P
9 鈴木宏和 2P
11 若井友和 1P
11 岡谷美由紀 1P
SG優勝戦のポイントは優勝:SS出場権獲得、2着:15P、3着:10P、4着:7P、5着:5P、6着:3P、7着:2P、8着:1P(※責外2P、責任0P)が付与される。
出場が確定しているのは鈴木のみ。優出メンバー中、ポイントを持っているのは若井のみ。そろそろ出場争いにも注目が集まってくるころで、選手の意識も変わってくる。今回もポイント獲得動向に注目したい。
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今年のSGレポートはこちらから
4月川口オールスター(最終日)
4月川口オールスター(4日目)
2月浜松全日本選抜(最終日)
2月浜松全日本選抜(4日目)
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最終日には熟知王さん、森泉宏一さん、ARISAさん、データ班による優勝戦前日予想も掲載します!
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