飯塚オートG1(4日目)レポート

2021/06/12(土) 22:52

飯塚オートG1(4日目)レポート

2021年6月12日

飯塚オート(4日目)
フタバ設計杯G1第64回ダイヤモンドレース

緊急事態宣言の延長に伴う土日の休業要請で、4日目から無観客レースとなる今開催。ファンのいないスタンドは寂しい限りだが、激戦の興奮が画面越しからも伝わるくらい白熱の準決勝戦が展開された。ここまでのシリーズをリードしたのは鈴木圭一郎で、晴雨を問わずに無傷の3連勝で勝ち上がってきた。だが、4日目は選手たちはロッカーから出て空を何度も見上げるほど、天候がコロコロと変化。準決勝の9レースまでは良走路で行われたが、本降りの雨が走路を濡らして、10レース、11レースは湿走路。さらに雨が止むと走路は急激に回復して、最終レースは斑(ぶち)走路へと変わった。
連勝の鈴木圭一郎も準決勝で勝ち上がりに失敗。この難局面をいかにクリアしていくか、得意走路で走る運も必要となるほど様々な要素がレース展開を左右した準決勝4個レースとなった。


準決勝9レースは地元の5・岩見貴史が快速を飛ばして1着。地元勢のワンツー決着


7・金子大輔が1着で「恵みの雨!」と走路変化を喜んだ


ここまで連勝の8・鈴木圭一郎だったが3着で優出を逃す波乱


鋭い捌きで連勝を決めた8・荒尾聡が最終レースを締めた

【12R=フタバ設計杯G1第64回ダイヤモンドレース】
*8周回4,100m 0mオープン戦(枠番選択)
1/荒尾聡(飯塚27期)抽選1番目→選択2番目
2/金子大輔(浜松29期)抽選2番目→選択3番目
3/岩見貴史(飯塚29期)抽選3番目→選択1番目
4/角南一如(山陽27期)抽選4番目→選択4番目
5/重富大輔(飯塚27期)抽選7番目→選択5番目
6/有吉辰也(飯塚25期)抽選6番目→選択6番目
7/青島正樹(浜松22期)抽選8番目→選択7番目
8/新井惠匠(伊勢崎30期)抽選5番目→選択8番目

まず準決勝戦1着の4名のうち、ランク上位順に予備抽選を実施。
引いた番号順に、枠番を選択していく(2着も同様)。
選択順1番は岩見で、3枠を選択。2番目の荒尾が1枠を選び、あとは選択順に空いている内枠から埋まっていった。最終日の天候は、曇り時々雨の予報。走路状況がどうなるか気になるところではあるが、今シリーズは晴・雨の中を勝ち上がってきた8選手だけに、優勝戦も好勝負が展開されそうだ。

【12R=フタバ設計杯G1第64回ダイヤモンドレース】
優勝戦出場メンバー


1号車/荒尾聡(飯塚27期)
競走車名:デフジャムAK ランク:S7
今節成績:4着・2着・1着・1着
G1優勝:10回(2020年7月飯塚)
スタートから好位置につけると、勝負所を逃さずに3周回目に先頭。3日目から連勝を決めた。「セッティングは晴れのまま。3日目よりも先が出てきた」とのエンジン評価だが、優勝戦に向けてさらに上を狙っていく。枠番選択では1枠をゲット。ダイヤモンドレースは「必ず連覇したい」と意気込む。


2号車/金子大輔(浜松29期)
競走車名:サンクチュアリ ランク:S11
今節成績:4着・4着・4着・1着
G1優勝:5回(2018年11月飯塚)
「ずっと、雨が降ってくれ!と思っていた」と言うほど湿走路希望だった。恵みの雨となったドンピシャの天候変化には「日頃の行いかな?」と笑った。ただエンジン状態は晴れでは厳しく、優勝戦に向けてはピストン交換を考える。ダイヤモンドレースは7年ぶり2回目の制覇を目指す。勝てば通算700勝も同時達成だ。


3号車/岩見貴史(飯塚29期)
競走車名:エルジヤンキス ランク:S32
今節成績:7着・1着・2着・1着
G1優勝:1回(2015年10月船橋)
今開催のポスターモデルも務めており、準決勝戦も好スタートから快速を発揮して優出を決めてきた。好調の要因は凄くかかっていく抜群のタイヤ。4走目で低くなってきているが、優勝戦も勝負に出る。5月に続いて地元連続Vもかかっている。


4号車/角南一如(山陽27期)
競走車名:ソナポケピース ランク:S41
今節成績:4着・1着・6着・1着
G1優勝:2回(2011年5月船橋)
鮮やかな速攻劇で、2日目に続いて今シリーズ2勝目を決めた。前日は失敗したが「雨のセッティングを変えていった」ことが功を奏した。G1優出は2018年4月山陽以来で約3年ぶり。代名詞の「スナマクリ」で10年ぶりのG1優勝を狙う。


5号車/重富大輔(飯塚27期)
競走車名:テンヤシャ ランク:S31
今節成績:5着・5着・2着・2着
G1優勝:1回(2018年8月飯塚)
近況は高位安定の動きを見せており、準決勝戦も得意の湿走路になったことで、優出圏内をしっかりと確保した。ダイヤモンドレースは、3年前に悲願のG1初制覇を飾った印象深いレース。前節の飯塚ミッドナイト優勝に続いて、地元連続Vに挑む。


6号車/有吉辰也(飯塚25期)
競走車名:キックアス ランク:S22
今節成績:1着・4着・5着・2着
G1優勝:14回(2021年3月川口)
混戦を縫って、しっかりと優出圏内に入ってきた。初日は「飯塚No1決定戦」を制したように、スタートも切れている。雨でも晴でも、エンジンは「これで良いかな」との評価。今年3月の川口G1に続いて、今年2回目のG1制覇を地元で決めるか。


7号車/青島正樹(浜松22期)
競走車名:ギグ ランク:S33
今節成績:7着・1着・2着・2着
G1優勝:1回(2009年11月浜松)
巧みなレース運びで、乾き始めていた難コースを制して2着をキープした。「下も見て、前も見て、慎重になっていた」と細かくコース状況を判断しながら、最後は追い上げてくる鈴木圭一郎を封じた。G1優出は2016年3月の川口以来5年ぶり。7枠になったが、Sも速く、雨の3連対率は100%と侮れない存在だ。


8号車/新井惠匠(伊勢崎30期)
競走車名:ミタケ4 ランク:S20
今節成績:4着・4着・3着・2着
G1優勝:1回(2019年7月飯塚)
最終周回で鈴木宏和をかわして優出圏内に入った。「エンジンが凄く良くなった」と手ごたえを感じる反面、スタートには不安も。G1優出はG1初優勝を達成した一昨年のこのダイヤモンドレース以来となる。枠番選択では大外枠になってしまったが一発あるか。

※G1優勝の( )は直近の優勝(P-Navi編集部)

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