北海道「もぐもぐライド」Day1

2021/04/14(水) 16:12

北海道「もぐもぐライド」Day1

北海道オホーツクエリアで、地域の味覚を楽しむサイクリング「もぐもぐライド」が10月24日、25日に開催された。2020年では3回目の開催となるが、新型コロナウィルスの拡大感染を受け、広く参加は募らず、10名を定員にした。サイクリングコース設計の検討も目的の一つとし、モニターライドに近い形で開催する運びとなったのだった。

この地域は秋に葉が赤く色づく木々が少なく、主に群生する白樺やカラマツなどは黄色く葉の色を変えるため、並木や山が金色に染まる「黄葉」を楽しめる。例年10月末から11月にかけて美しい黄葉が広がるのだが、2020年は10月に入り、急激に気温が下がったのを受け、葉が色を変える時期が早まり、図らずも最高の見所を迎えることになったのだった。

1日目のスタートは網走駅。真っ青なオホーツク海沿いを東に向けて進む。海景色と同時に並行して走る釧網本線の駅や、小清水原生花園など見所の多いルートだ。

ほどなく、最初のもぐもぐスポットである「道の駅はなやか小清水」に到着。ここでは大人気の「じゃがいもスイートポテト」の中から今年春までは限定販売だった黄色いじゃがいも「インカのめざめ」を使用したスイートポテトがふるまわれた。小清水特産のじゃがいもを100%使い焼き上げられたスイーツ。じゃがいもがここまで美味しくなるのかと衝撃を覚える。

スイーツでリフレッシュし、再スタート。ここからは内陸に入り、美幌のまちを目指す。海景から、美しく色を変えた木々や山々の景観を楽しめるエリアへ入る。葉が黄金色に色を変え華やかさを増した白樺の光を放つような美しさに目を奪われる。

牧草地帯の鮮やかな緑色と黄葉の黄色が広がる景観はヨーロッパの田園風景のよう。さらに日本特有の紅葉を見せる木が景観をより華やかにする。自分を取り巻く景観を見渡す。油絵の中に入ったかのようだ。

「道の駅ひがしもこと」で軽くお手洗い休憩を取ったのち、ハム、ソーセージの名店が経営する「大空フーズ」へ。

ここではホットドッグ「大空ドッグ」をオーダーし、近くの「中山商店」の「鶏の半身揚げ」「げんこつ揚げ」を持ち込み、一緒に食べさせてもらうことになった。中のお肉はふわふわでみずみずしく、皮はパリパリ。げんこつ揚げも、想像していたよりはるかに大きく、衣はサクサクで味がしっかりしみているが、しつこくない。

「大空ドッグ」は自慢のソーセージにベーコン、炙られトロけたチーズや野菜があしらわれ、うまみもたっぷり。大満足のボリュームだ。皆笑顔でかぶりつき、あっという間に平らげた。至福の時。

ここからはまたライドパートへ。北海道らしい雄大な大地、広がる畑が広がるパッチワーク、美しく色づいた木々と、どこをみていいのかわからなくなるほど、絶景が続く。

感動の径のビュースポットからは、田園風景の向こうに青いオホーツク海も望める。こんな絶景の中を走れるなんて、最高に贅沢だ。

日が傾くのが早く、午後2時を超えると、もう夕刻の気配が迫ってきて、太陽の光は黄色く色づき始め、気温も下がってくる。幸い、まだ身体が温まった状態でジェラート店「RIMO」に到着。イタリアで開催された国際ジェラートコンテストで金賞を獲ったことのある名店。コクがありながら、全くしつこくなく、旬のフレーバーの風味を生かしたジェラートはさすがの一言。あちこちから「おいしい!」の声が上がる。

ここからは、一路網走を目指すのみ!気温が下がっており、一枚羽織ってスタート。網走駅までは10km弱だ。網走湖に新たに登場した「コネクトリップ」でお手洗い休憩を挟むことになった。網走湖は冬場も凍結する湖面上でファットバイクを楽しんだり、通年自転車で楽しめるスポットなのだが、この施設が網走湖を楽しむ上での拠点となってくるそうだ。

日暮も近いが、鮭の遡上が見られるスポットがあると教えてもらい立ち寄ることになった。網走湖は海とつながっており、産卵を志す鮭のメスが遡上し、誤って湖の端の水路に入ってきてしまうのだとか。たどり着けば、メスの鮭たちが彷徨っている。あまりに切ない光景に複雑な思いに駆られる。自然界の中で生きていくのも、大変だ。

復路に戻る。ゴールまで、あと少し。日暮には、十分間に合いそうだ。

時間があるため、最後のもぐもぐスポットに向かうことになった。毎年大好評の「北見食品工業」。店舗内ですり身を選ぶと、その場でスタッフが揚げてくれ、あつあつのすり身揚げをいただくことができるのだ。

待つこと数分。火傷しそうな揚げたてのすり身揚げを手渡された。店の外に出て、早速頬張ると、あつあつでプリプリのすり身が最高にうまい!すこし甘めのすり身に、それぞれの具材がしっかりと入っていて、食感、味、ともにやみつきになるおいしさだ。

温かいすり身揚げで満たされたところで、今日のライドは終了。
参加者の宿に近い位置にあったためここで解散になった。食べた!そして走った!走行距離は70km程度。ほどよい疲労感と達成感だ。一行はホテルに戻り、翌日に備えたのだった。

 

画像:編集部、サイクルアドベンチャーオホーツク推進協議会(P-Navi編集部)

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