防風対策もバッチリ!自転車アクセサリー編 Vol.2

2021/04/05(月) 13:44

防風対策もバッチリ!自転車アクセサリー編 Vol.2

例年になく寒さの厳しかった今季の冬。だいぶ暖かくなってきたとはいえ、まだまだ寒暖差は大きい。自粛が必要な状況ではあるが、アクティブに乗り切りたい。今回は第2弾として、寒風の中でも長時間走る自転車で使える自転車専用やワーク系の高機能アパレルをご紹介したい。

冬を乗り切ろう!自転車アクセサリー編 Vol.1こちら

 

【高機能インナー】
最初に揃えたいものは、インナーだろう。保温インナーは一般アパレルからも多く発売されており、すっかりメジャーな存在になってきた。スポーツ用のインナーは、体を動かすと体温が上がるので、汗ばむシーンも考慮した上で設計されている。

体から放出される水分を吸収し、発熱、保温する機能のあるインナーでも、スポーツや体を動かすシーンを想定したものは、吸汗速乾機能を備え、汗冷えを防いでくれる。乗車時は低温下でも、上り坂やスピードアップした際に汗をかく。吸汗速乾機能がないと、下り坂や休憩時で、急速に冷えてしまうため、この性能は非常に重要なのだ。

コンフォヒート ロングスリーブ(パールイズミ)水分を吸収して発熱、保温する「コンフォヒート」を採用。吸汗速乾機能で蒸れや汗冷えもしにくく、ドライな着心地を持続する。肌触りがやわらかく、やさしく身体にフィットする極上の着心地。S〜3L、ブラック。¥6,500(税抜)

生活の中でも、電車などで汗をかき、その後に冷えてしまうケースがあるだろう。発熱・保温と吸汗速乾の両方の機能を兼ね備えたインナーは持っていると、とても重宝する。

さらに寒い時期、持っていると便利なのが防風インナーだ。インナーの風が当たる部分が防風素材になっており、冷たい風をブロックし、体の温かさをキープしてくれる。寒風を遮る点ではアウターと同じだが、ウィンドブレーカーやベストを着るのではなく、内側に入れることで、着用するウェアのルックスも妨げず、スマートに寒さ対策ができる。

防風素材があしらわれるのは、前面の胴部分のみ、前後の胴部分、袖も含めた部分と商品により異なっており、好みや気象状況などに応じて選ぶ。全面が防風化されているわけではなく、熱や蒸気は排出する構造になっており、保温効果はマイルドで、暑すぎてしまうことはないようだ。厳寒期には、防風インナーとウェア、ジャケットやウィンドブレーカーと重ね着するのが一般的だ。防風インナーがあれば、肌寒くなってからも春夏用や薄手のウェアを着用することもでき、とても便利である。

防風素材に強いブランドが展開する防風インナーは高品質で、防風素材と保温・吸汗速乾素材を組み合わせ、縫製や伸縮性にもこだわり、温かさと快適さ、着心地をかなえている。防風素材であることも忘れてしまうほど、しなやかだ。運動量が多くなるなら、背面から熱や湿度を逃す設計のインナーの方が快適に乗れるだろう。レディースの展開もある。

Mゴアウィンドストッパー ベースレイヤー サーモ タートルネック(ゴアバイク)。ハイネック仕様で首まで温かいハーフジップタイプ。GORE® WINDSTOPPER®素材を袖から肩まわり、前身にかけて施した。ボディー全体は吸水と速乾性に優れ、内側はサーモライニングの採用で温かく、縫製を最小限にし、なめらかな着心地。伸縮性も高くフィット感も快適。ともに2色展開。男性用S-XL、女性用XS-M。13,000円(税抜)

Mゴアウィンドストッパー ベースレイヤー L/S シャツ(画像は女性用)
外側から見えにくいラウンドネックタイプ。薄く伸縮性のある、GORE WINDSTOPPER素材を袖から肩、前身と腰まわりに施し、芯を冷やさない。背面は吸水と速乾性に優れた素材とし、乗車時の熱をスムースに逃してくれ、快適。伸縮性も高く、心地よいフィット感。男性用S-XL、女性用XS-Mともに2色展開、10,000円(税抜)
*サーモ素材のラウンドネックロングスリーブや半袖タイプも男女ともに展開

自転車用に限定せず、リーズナブルな価格で販売されている防風インナーも幅広い層に支持されている。

BT 防風 パワーストレッチハイネックシャツ(ボディタフネス)寒さの影響を受けやすい体幹部のみ防風加工が施された長袖インナー。スッキリとした着用感。防風部分は、表面を防風仕様にし、内側には肌触りがよく保温性に優れた微細裏起毛を使用した2層構造。縦にも横にも伸縮する適度な圧力で動きをサポート。防風部分もストレッチ性に優れており、動きやすさを考えた設計が施されている。防風インナーとしては破格の価格。S-3L 、黒、シルバー。オープン価格[オンラインストア価格2,680円(税別)]

さらに、同ブランドからは、ユーザーのリクエストに応え、袖まで防風タイプのインナーも登場している。こちらも背面まで防風で、極めて極寒の環境や、低温下でのゆったりライドなど、動いても体を温めにくいケースにオススメ。屋外でのスポーツ観戦や雪作業などにも、強い味方になってくれることだろう。

BT 腕まで防風パワーストレッチハイネックシャツ(ボディタフネス)前面、背面の体幹部分に加え、腕から肩まで防風コーティングが施された最強保温モデル。ロードバイクユーザーに人気。S-3L、黒。オープン価格[オンラインストア価格2,980円(税抜)]

スタート後の気温変化が激しい場合や、途中で天気が変わる場合などは、インナーであっても脱着可能なモデルが便利。暑すぎて辛くなる可能性も回避できる。

BT 防風 パワーストレッチベスト(ボディタフネス)同シリーズの防風部分をファスナーで着脱可能なベストタイプとしたインナー。簡単に着脱でき、持ち運びも可能であることから、気温変化に合わせて脱ぎ着することができる。S-3L、黒、シルバー。オープン価格[オンラインストア価格2,980円(税抜)]

同シリーズは男性を想定したサイズ展開だが、Sサイズは身長155㎝~165㎝、胸囲は80㎝~88㎝に設定されており、女性ユーザーも少なくないという。いずれも内側は吸汗速乾素材ではあるが、ファーストレイヤーに吸汗速乾素材のインナーを入れると、より快適に着られるという。

寒風が当たる部分を局所的に守り、ライド中にも着脱ができる、という便利さをかなえる、簡単に脱着できるアイテムも。

インナー ウォーマ(パールイズミ) ジャケットやジャージの下に着用し、冷風があたる前面をカバーできる防風の保温アイテム。蒸れにくいよう透湿性にも考慮。首の後ろでベルトのベルクロを固定する方式であり、着脱も簡単。ポケッタブルで持ち運びも便利。ワンサイズ(対応首周り37~45㎝)、黒。3,600円(税抜)

【ジャケット】

自転車乗車を考え、デザインされた冬用ウェアを見てみよう。風の抵抗を考え、スリムに作られており、コンパクトではあるが、防風、保温、透湿性能に考慮し、それぞれの部分に合った高機能素材を配置し、構成されている。風を受ける前面は防風性能を高め、体温を守りつつ、過度な保温にならないよう、背面やサイドなどからは熱や湿度を放散できるよう設計されたものが多い。

 例えば、日本の最大大手のサイクルアパレルブランドは、0℃、5℃、10℃、15℃と温度帯に合わせ複数のジャージを分かりやすく展開。また、空気抵抗にシビアなレース層向けの細身のレースフィットと、少しゆとりを持たせたベーシックフィットと、用途や対象も分け、ジャージを提案している。

レースフィットの5℃帯ウェアを見てみよう。

ウィンドブレーク スウィッシュ ジャケット(パールイズミ)画像はレディース。シンプルで洗練された細身のレースフィットデザイン。柔らかな着心地と動きやすさを備え防風・保温性に優れた「ウィンドブレーク®」素材を採用。透湿機能と背中の通気性の高い素材がムレや汗冷えを軽減し快適に乗れる。
画像右のように、汗をかく背中の中心に湿気を吸収発散させる素材を使用。 [メンズS~XL黒、グレー、ブルー系(黒のみ3Lあり)] [レディースS~L、黒、シルバー、チェリー(黒のみXLあり)] 16,000円(税抜)。

保温が重要な冬用ジャケットであっても、運動するという自転車の特性を理解し、暑くなりすぎないよう細部に工夫が施されている。背面には使い勝手の良い3つのバックポケットがつき、夜間の安全を守る反射板付きだ。

次は、「ベーシックフィット」の0℃帯のウェア。内側にフリースを施した防風ジャケットだが、ストレッチ性に優れ、快適に乗ることができる。

ストレッチ エア ジャケット(パールイズミ)厳寒期にも優れた保温力をもたらす内側フリース構造の防風ジャケット。ストレッチ性に優れ、動きやすく、両脇にはファスナーで開放し、蒸れを防ぐベンチレーションポケット付き。手首から寒風が入らないよう袖口もしっかりガード(画像右下)。あたたかさを追求しながらも、軽く快適な着心地を実現した1枚だ。M~XL、ブラック。17, 500円(税抜)

レースフィットより、ややゆとりのあるシルエットに仕上げられており、中に重ね着することも可能。休憩も少なく、高速走行がベースになるような運動量の大きな乗り方をするのであれば「暑くなりすぎない」ウェアの着方も重要になる。一方、立ち寄りも含めたサイクリングのような乗り方であれば、温かい重ね着や、温度調整ができる方が、快適にライドを楽しめるだろう。

高性能のウェアに関して、値段が上がってしまうのは、素材や縫製を考えると致し方ないところ。それならば、自転車以外にも使いやすい汎用性の高いアイテムを選ぶのも1つの方法だろう。

C3 WOMEN ゴアウィンドストッパーサーモ ジャケット(ゴアウェア)素材は、完全防風でありながら、蒸気は逃す防風性・透湿性の高いGOREWINDSTOPPER素材に加え、裏地には軽量なフリースライニングを採用した、保温性能の高いウェア。生地の伸縮性も高く、動きやすい。少しゆとりを持たせた“アクティブフィット”仕上げで、両脇にはZIPポケット付き。自転車に限らず、ランニングなどアクティブな活動時や、生活の中でも使いやすい。撥水性あり。XS~M、3色展開。23,000円(税抜)

登山やアウトドアなどのフィールドを中心に高い支持を得る高機能素材「ゴアテックス(GORE-TEX)」は、防風性だけでなく、高い透湿性を誇り、耐久性のある防水性能が特徴で、レインウェアとしても世界で愛用されている。このような高機能素材を用いた薄手のジャケットを気温に合わせて、手持ちのウェアや衣類に重ね、温かさを保つ方法もあるだろう。この場合、自転車用は空気抵抗を考慮し、タイトな設計になっている商品もあり、フィットやサイズ感を確認してから購入すると安心だ。

C3 ゴアテックス パックライトフーディッド ジャケット(ゴアウェア)
GORE-TEX PRODUCTS PACLITE® PRODUCTSテクノロジーを採用した、軽量でポケッタブルに収納ができる高機能素材を用いたジャケット。高い防水、防風性能を持ちながら、透湿性にも優れており、様々な気象条件下で活動の快適さを保ってくれる。少しゆとりを持たせた“アクティブフィット”仕上げ。フード付きで、本格的なツーリングに加え、自転車以外のアクティビティ、日常使いにも活躍する万能ジャケット。S~XL、4色展開。29,000円(税抜)

防寒具としてだけではなく、レインウェアやウィンドブレーカーとしてなど、オールシーズン活用できるアイテムを持っておくのも賢い方法と言えるだろう。

【ボトム】
寒さ対策としては、下肢の対策も非常に重要!自転車乗車時は、特に膝などに寒風が強く吹き付けることになり、冷えのダメージは大きいため、脚のガードは必須。自転車の使用を想定したアパレルとして、ペダリングを考慮し、下肢動かしやすく、寒風をシッカリとシャットアウトし、冷えを防ぐボトムが多数販売されている。

一般的なスポーツバイクの乗車となると、チェーンに引っかからず、ペダリングの妨げにならないタイツタイプのボトムがスタンダード。極寒の中でタイツと聞くと、無力に感じるかもしれないが、寒風が吹き付ける前提で、防風・保温性能を高め、設計されている。

特に防風保温性能や着心地という点では、下肢・上肢一体の“ビブ”式タイツが勝る。ただし、特に女性には、お手洗い時の脱着などが高いハードルだった。近年はこのハードルを独自の方法で解決するブランドが出てきている。

ウィンドブレーク クイック ビブ サーモ タイツ(パールイズミ)気温0℃対応の最強タイツ。風を受ける前面には、防風素材があしらわれ、内側は膝までスーパーサーマフリース®プラスを施し、二重構造として、防風・保温性能を向上させた。同社独自のシステムで上下を簡単にセパレートでき、トイレ時も着脱簡単。腹部を締め付けないため履き心地も良い。上質のパッド付き。男性用、M~XLブラック。22,000円(税抜)

ウィンドブレーク クイック ビブ タイツ(パールイズミ) 気温5℃対応のビブ式タイツ。防風素材は上述のサーモタイツと同様にあしらわれ、上下も簡単にセパーレート可能。胸と腹部に保温性の高い起毛素材が使用されている。上質のパッド付きS~L、女性用。19,500円(税抜)*男性用も展開あり

ビブ式は本格的すぎて、高めの値段もあり、ためらわれる場合は、腰下タイツでも防風・保温性能を持つ商品が展開されている。スポーツバイクに乗る想定のタイツにはパッドが付いているが、手持ちのパッド付きショーツに重ねる防風用タイツとして、パッドなしのタイツも販売されており、比較的リーズナブルな価格で購入できる。

ウィンドブレーク ハンディ タイツ(パールイズミ) 手持ちのパッド付きパンツに重ねて履くシンプルな防風タイツ。風を受ける前面に防風性、保温性、伸縮性にすぐれた「ウィンドブレーク®」を採用。透湿性もあり、快適な着用感。S~L、ブラック。11,800円(税抜)

身体のラインが出てしまうタイツに抵抗がある場合は、少しゆとりがあり、アクティブな活動にも対応する細身の防風パンツという選択肢も。

R5 ゴアテックス インフィニアム™ パンツ(ゴアウェア) GORE-TEX INFINIUM™ テクノロジーを採用し、防風性・透湿性に優れる防風パンツ。ややゆったりフィットながら、膝から下はテーパードが効いている。冬のサイクリングからランニングまで様々なアクティビティで活躍。S~XLブラック。18,000円(税抜)

 

寒い日、手持ちのアイテムにオーバーパンツを重ねてもよいだろう。登山用などの高機能素材のレインパンツでも防寒になるが、自転車にも乗れるものは、ペダリングをさまたげないよう細身に作られており、スマートに着こなせる。

C5 ゴアテックス パックライト® トレイル パンツ(ゴアウェア)GORE-TEX PACLITE® PLUS PRODUCTSテクノロジー採用。防水性と高い透湿性を備え、軽量でコンパクトに収納できる防水オーバーパンツ。表地は耐久性に優れ、枝などによるダメージも防いでくれる。フラップ付のサイドポケット付き。S~XLブラック、ブルー。30,000円(税抜)

今回ご紹介した高性能で使い勝手のよい防寒アパレルの多くは、日常使いなど、他の用途にも活用できる。空気抵抗の軽減や軽量化が重要な要素になる自転車に使えるアイテムは、コンパクトで軽量なものが多い。春が訪れて薄着したい気分の時にも、高機能インナーは味方になってくれることだろう。スマートで効果的な防寒対策アイテムとして、生活の中に取り入れられるのではないだろうか。

 

【画像、情報協力】
GORE® WEAR(ゴアウェア)株式会社ピーアールインターナショナル
パールイズミ 株式会社パールイズミ
ボディタフネス おたふく手袋株式会社(P-Navi編集部)

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