2019/04/16(火) 16:47
3月9日、平塚競輪場で湘南バイシクル・フェスFINALが開催された。自転車メーカー各社を迎えての展示試乗会で、バンクで試乗車に乗れるのがウリ。バイクのパフォーマンスやゲストトークショー、抽選会なども企画される人気イベントだが、13回目の開催となる今回が残念ながら最終回とされることになった。
[caption id="attachment_31453" align="alignnone" width="640"] 多くのブースが並ぶ会場は朝から大にぎわい[/caption]
9時の試乗開始と共に、来場者が流れ込んできた。天候にも恵まれ、自走でやってきたサイクリストの姿も目立つ。入場無料であり、補助輪外しもやってくれる自転車教室やクイズラリーなどの開催もあり、例年、多くの家族連れがやってくる。これを受けてか、近年は出展社の顔ぶれも高性能のスポーツバイクブランドだけでなく、より広い層が興味を持てるものが増えてきた。今年は子供向けの車体やヘルメット、さらに自転車に接続して子供を乗せ、引っ張り、家族で走れるチャイルドトレーラーなどのブースも並び、来場者の関心を集めていた。
[caption id="attachment_31454" align="alignnone" width="640"] キッズバイクも大人気[/caption]
[caption id="attachment_31455" align="alignnone" width="640"] 子供を乗せて走れるチャイルドトレーラーも多くの関心を集めていた
【写真提供】株式会社ルーツ・スポーツ・ジャパン[/caption]
[caption id="attachment_31456" align="alignnone" width="640"] 各ブースには試乗車が並び、試乗し放題!
【写真提供】株式会社ルーツ・スポーツ・ジャパン[/caption]
[caption id="attachment_31457" align="alignnone" width="640"] 子供たちが楽しめる遊びも用意された
【写真提供】株式会社ルーツ・スポーツ・ジャパン[/caption]
[caption id="attachment_31458" align="alignnone" width="640"] 気持ちよくバンクで試乗する来場者たち
【写真提供】株式会社ルーツ・スポーツ・ジャパン[/caption]
ステージイベントも豪華なラインアップ。MTBトライアルパフォーマーの“おかっぴ”こと岡村周治さんが久々に登場。軽快なMCと共に、トライアルバイクにまたがり、障害物に飛び乗ったり。また、観客を地面に寝かせ、飛び越えたりと、大迫力のパフォーマンスを行い、会場を大いに沸かせていた。
[caption id="attachment_31459" align="alignnone" width="640"] “おかっぴ”のバイクパフォーマンスに観客は大興奮![/caption]
湘南バイシクル・フェスでは毎年、現役の競輪選手が本気のデモンストレーションレースも見せてくれる。今年も平塚をホームとする9名の選手が参戦、まだ競輪を見たことがない来場者を相手に、レースや選手のイメージを膨らませるべく、まずは久保山アナウンサーとともにトークショーを開き、語り合った。観客たちはこの後に開催されるデモンストレーションレースで1着となる選手を予想し、投票する。見事に的中させた観客の中から豪華なプレゼントが当たるとあって、投票は真剣そのもの!
同時に松山競輪場とライブで会場をつなぎ、大型ビジョンで当日、開催されている3つのレースを映し出し、久保山アナウンサーの実況解説つきで観戦できる企画も試行された。レースの勝利予想は本レースさながらの2連複方式で投票できる。こちらも的中した観客の中から豪華プレゼントが当たることもあり、女性や家族連れを含む多様な層が楽しみながら、平塚から遠く離れた松山のレース予想に頭を悩ませていた。リアルタイムでホンモノのレースを追う臨場感が病みつきになり、何回も投票する来場者もいたくらいであった。投票は選手たちがサービスを行う『ふとももカフェ』で行われていたが、カフェ周辺は終日、レース予想に悩む来場者でにぎわっていた。
[caption id="attachment_31460" align="alignnone" width="640"] 松山競輪場で開催しているレースの中継も大いに盛り上がった[/caption]
[caption id="attachment_31461" align="alignnone" width="640"] 人生初のレース予想に挑戦![/caption]
[caption id="attachment_31462" align="alignnone" width="437"] 投票体験[/caption]
メインステージではお笑い芸人・なかやまきんにくん&サバンナ・八木真澄によるユニット『ザ☆健康ボーイズ』が登場したところで子供たちは大喜び!終了後は一斉にバンクへ移動して、エキシビジョンレースが幕を開けた。
最初に開催されたのは“ルールを学ぶ模擬レース”。スピードを時速30km程度に抑え、選手たちがレースさながらに実走して見せ、久保山アナウンサーがラインの組み方や選手たちの脚質に触れながら、レースとは一体どんなものなのかを解説する。みんなの理解力が上がったところで、エキシビジョンレースが始まった。平塚のバンクを駆け抜ける選手たちに「がんばれー!」と、子供たちのカワイイ声援が飛ぶ。ガッツポーズでフィニッシュラインを越えたのは紫の9番車・佐藤龍二(神奈川94期)選手だった。
「普段とは違う環境で、子供たちの声援を受けながら勝てたことが嬉しい」
そう笑顔で語った佐藤選手に再び大きな拍手が送られた。
[caption id="attachment_31463" align="alignnone" width="640"] 歓声に沸いたエキシビジョンレース[/caption]
協賛社から提供された賞品が当たる大抽選会の後は『ザ☆健康ボーイズ』が再登場したじゃんけん大会に続き、会場内に並ぶキッチンカーの中で最も多くの票を集めた絶品グルメ“グルメキング”の発表も行われて、今年の“グルメキング”はSITAの『台湾まぜそば』に決定した!
ステージイベントが終わっても、まだ会場内には名残惜しくコース閉鎖ギリギリまで試乗を楽しむ多くの来場者の姿があった。閉鎖後、この日、自転車教室に参加した子供たちの記念走行を経て、湘南バイシクルフェスは終了となった。今年は家族で楽しめる車両も多く、共に試乗を楽しむ親子や子供たちの姿も目立ち、会場はなんとも言えないホノボノとした温かい雰囲気に包まれていた。
[caption id="attachment_31464" align="alignnone" width="640"] 会場には多くの家族連れの姿が
【写真提供】株式会社ルーツ・スポーツ・ジャパン[/caption]
[caption id="attachment_31465" align="alignnone" width="640"] トレーラーを引っ張り、試乗する人の姿も目立った[/caption]
惜しまれつつ、最後の開催となった湘南バイシクルフェスは幕を下ろした。競輪場を舞台に、まさに多様な自転車の魅力を楽しむことができ、多くの人々に愛されたイベントだった。
来年度からは別の形のイベントの開催も検討されているという。新しいイベントにも期待を寄せ、開催の実現を祈りたい。(P-Navi編集部)