2019/03/15(金) 16:22
2月16〜17日、さいたまスーパーアリーナにて今年で6回目となる埼玉サイクルエキスポ2019が開催され、前年を上回るおよそ29,000名の来場者を迎える盛り上がりを見せた。
子供乗せ自転車や一般車から、ロードバイクやe-バイクといった本格的スポーツバイクまで多くの自転車が集結。試乗を楽しめ、アクセサリーやアパレルなどの買い物もできる。加えて、ステージイベントや子供向けの参加型企画も多いことから、サイクリストに限らず、家族での来場も多い人気イベントに成長した。
[caption id="attachment_31436" align="alignnone" width="640"] さいたま新都心駅の改札を出ると自転車ブランドのノボリが並ぶ[/caption]
やはり、サイクルエキスポの一番の売りは試乗だろう。全国の試乗イベントの中で、サイクルエキスポはずば抜けて総試乗回数が多い。「乗ってみたい」と、感じるような試乗車が揃っていることがまず最大の要因ではあるが、シティサイクル、キッズサイクル、スポーツサイクルと、車種別に分けられた試乗コースが確保され、スポーツ車は公道を使用した試乗コースで、実際の使用に近い形で走行感を試すこと可能で「試乗しがいがある」と、好評だ。速度帯の異なる自転車が混在することもなく、試乗しやすい環境が確保されていて、初めてロードバイクに乗る方向けに、初心者講習会が開催されていることも試乗のハードルを下げ、多くの来場者が試乗を楽しむことにつながっている。
[caption id="attachment_31437" align="alignnone" width="640"] ロードバイクの扱い方、基本操作や乗り方を教える初心者講習会[/caption]
公道を使用した試乗コースで走行感を試す来場者たち
会場内のブースの装飾は展示会としてはシンプルでテントを並べたのみのブースがほとんどだが、集まるブランドの顔ぶれは非常に豪華!完成車でもトレック、コルナゴ、ルック、ビアンキなどの人気ブランドがズラリと、並んでいる。ロードバイク、クロスバイク、ミニベロ、MTBも多く集結、話題のe-バイクもYAMAHA、パナソニック、BESVを中心に多くの車体が会場に並んだ。
[caption id="attachment_31439" align="alignnone" width="640"] 多数の人気ブランドが出展、豊富な試乗車が用意された[/caption]
[caption id="attachment_31441" align="alignnone" width="640"] 会場には一般車、キッズバイクも登場[/caption]
さらに会場には子供乗せ自転車などの一般車やキッズバイクも並ぶ。これだけコンパクトに魅力的なバイクが並ぶ機会は非常に稀で、1台でも多く試乗したいサイクリストたちが早朝の開場前から列を作って開会を待っていたという。
展示だけでなく、買い物ができることもこのイベントの魅力の一つ。会場特価で販売されるお値打ち品をはじめ、数量が少なく店頭には並ばないレアなアイテムを放出するブランドもあり、宝探しのようなショッピングもとても楽しいのだ。
[caption id="attachment_31442" align="alignnone" width="640"] 物販、旅エリアも大盛況で歩けないほどのにぎわいに[/caption]
[caption id="attachment_31443" align="alignnone" width="640"] 体験型のブースも多く、脚試しをする参加者も[/caption]
春先ということもあり、発売前の新商品が登場することも少なくない。改良を重ねた人気商品の新作などに加え、近年は最新技術により生み出された新しいデバイスが公開されることも多く、担当者に質問しては興味深く商品を物色する来場者の姿が目立つ。
ステージではタレントの菊地亜美さんなどのゲストが登場するトークの他、開催が迫る東京オリンピック、パラリンピックを見据え、オリンピアンのトーク、ロードレースのコース解説、東京で開催種目となったBMXパークの選手を招いてのトークも展開された。ロングライドや輪行の指南など、レクチャーも開催、様々な切り口で自転車の魅力や楽しみ方を発信したステージは終日、多くの観客を集めていた。
[caption id="attachment_31444" align="alignnone" width="640"] 様々なトークステージが展開されたメインステージ[/caption]
子供たちに向け、自転車の安全を啓発する『じてんしゃ安全学校』ゾーンが開設され、バイクトライアルのパフォーマー有薗啓剛氏(元世界チャンピオン)と守上大輔氏が講師を務めるヘルメット教室が開校し、多くのチビっ子たちが親御さんとともに参加。このゾーンに広がる微笑ましい光景に、思わず足を止める来場者も。
[caption id="attachment_31445" align="alignnone" width="640"] 『じてんしゃ安全学校』で真剣に先生の話を聴くチビっ子生徒たち[/caption]
子供たちが参加できる企画を用意したブースも複数あり、隣接するけやき広場では補助輪外し教室や自転車教室なども開かれ、多くの子供たちが楽しそうに参加している姿が印象的だった。
[caption id="attachment_31447" align="alignnone" width="640"] ペダル付き自転車に乗れるようになる教室は毎回、大好評で満員![/caption]
この他にもBMXのパフォーマンスショーや、パラサイクリングの体験会、会場からスタートするミニサイクリングツアーなど、見る、乗る、買う、遊ぶ、と、まさに盛りだくさんのコンテンツが詰まったサイクルエキスポは今年も多くの来場者でにぎわった。
[caption id="attachment_31448" align="alignnone" width="640"] 会場には家族連れの姿も目立つ[/caption]
これだけ老若男女が楽しむことができるイベントだが、入場は無料。ふらりと、訪れた来場者がこのイベントを機に自転車デビューするケースも少なくないという。主催が埼玉県ということで、ルールやマナーなどの啓発にも力を入れており、30,000人近い来場者に正しく自転車を使うための情報も投げかけられることも、自転車の安全利用を促進するという意味において大きな価値があると言えるのではないだろうか。
[caption id="attachment_31449" align="alignnone" width="640"] 県警も協力して自転車の啓発を行った[/caption]
固いことを抜きにしても、多くの来場者が自転車をテーマに楽しんだ2日間。これからやってくる春に向け、自転車に乗ろうと決意した来場者も多いに違いない。(P-Navi編集部)