各地区の動向を探る〜北日本編<後>

  •  いつからか、1着を取っては行けない風潮になってきた。自力、自力で並んでも、番手の選手は前に踏まず、ヨコに振る。これが平原康多クラスの選手なら良いが、今は誰かれ構わず、この走りが多い。そして失敗する。1着を取るより、ヨコに振って2人で4、5着の方が美徳になっている。「少しでも前を残したかった」、「番手で仕事をするのも勉強になるので」、「技量不足」、「自分が逃げた時に、番手から出られるのは嫌なので」。 レースが終わると、たいがいこんな理由が聞かれる。世の中の風潮と一緒で“潔さ”がなくなってきた。人に嫌われても良いから、1着に拘る選手が少ない。全盛時の岡部芳幸や伏見俊昭は、常に勝ちに拘っていた。岡

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