【競輪祭】伊藤旭「もっと自分がしっかりしないといけない」

2025/11/22(土) 20:04

小倉競輪「第67回朝日新聞社杯競輪祭(GI)」が22日に4日目を開催。6R二次予選Bを走った伊藤旭に話を聞いた。

「(嘉永)泰斗さんの前を回る難しさはもう一段階上がりました」と話した伊藤旭

 この日は高校の先輩であり、公私ともに世話になっている嘉永泰斗と久々の連係だった。最後に組んだのは昨年1月のいわき平「開設73周年記念・いわき金杯争奪戦(GIII)」の決勝戦で、そのときは嘉永が前で戦った。

 伊藤は「自分が前で頑張ります」と志願したものの、似通う戦法であることや、若手らしさを欠く伊藤の競走スタイルに嘉永が難色を示し却下。人懐こく普段から陽気な伊藤も、このときばかりは肩を落としていた。

 あれから1年10か月もの歳月が流れ、ようやく挽回するチャンスが訪れた。伊藤は前で戦いたい気持ちを伝えると、心意気を汲んだ嘉永が快諾。「いわき平で任せてもらえなかったことがずっと頭にあった。今回は任せてもらったし、気持ちを強く持って任務を果たします」との言葉通り、レースでは前へ前へと進路を取った。

 だが、道中は目まぐるしく動き主導権を取ることはできなかった。それでも嘉永はきっちりと2着を確保して準決へ。伊藤は「前まで出切らないと話にならない。申し訳ないレース。泰斗さんだから2着までに届いた。自分がもっとしっかりしないと」と反省しきりだったが、いわき平の悔しさにはひと区切りをつけた。

 伊藤は追込に転向するのならまだしも、しばらくは自力で戦うつもり。年齢も実績も上の嘉永が前を回るのは見栄えが悪く、これが本来な並び。

「(いわき平の頃と比べると)今は状況がまったく変わった。泰斗さんの前を回る難しさはもう一段階上がりました。もっと自分がしっかりしないといけない。今後の九州のことを考えるとなおさらです」と、タイトルホルダーとなった嘉永の前で戦う意義を改めて噛みしめ襟を正した。(netkeirin特派員)

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