2025/09/04(木) 06:10
久留米競輪のミッドナイト「TIPSTARリニューアル杯(FII)」が3日に2日目を開催。2Rチャレンジ一般を走った黒木誠一に話を聞いた。
戦前のコメントは「単騎で決めず」だったが、菅原洋輔-三澤勝成が先行するとその3番手をキープして足を温存。直線に差し掛かると外に持ち出してズバッと突き抜けた。今期初勝利は通算631勝目となる1着だった。
黒木と言えば、きれいな乗車フォームから繰り出す出足のいいまくりで高配当を叩きだしてきた天才型スプリンター。まくり一辺倒だったがゆえに白星の数も増えに増え、気が付くと600勝台まで乗った。S級での勝利も200勝近くを数え、その中には「大物食いってよく言われた。小嶋(敬二)をやっつけて何十万ってレースもあった」と当時の名だたる選手に土をつけた大金星もあり、穴党の味方として名を馳せた。
それが5年前に行ったヘルニアの手術を境に、これまで年間20〜30勝ペースだった数字がガタ落ちし、ここ数年は10勝を切ってしまった。
「(1着数では)10年前までは神山(雄一郎)、小嶋(敬二)、村上(義弘)の次にオレの名前があったんや。それが今はウサギちゃうのに後ろからバンバン抜かれる。増成(富夫)と高谷(雅彦)に、あとはまだ抜かれていないけど志智(俊夫)か。志智はもうマジック4ちゃうか」と嘆くが、1着回数は努力の積み重ねでもあり、勝利への執念はまだある。
今は一進一退の状態が続き代謝の危機に直面しているが、1着を取ることが黒木にとっては何よりもの力となる。
「自分がどの辺の位置にいるかがわからなくて、ネットでそういうのを出しているサイトを見たら下から39位に名前があってヤバいやんってなった。今期かかっているし、自分のための練習に取り組むよ」と再起へ向けて、この先も1着を追求していく。(netkeirin特派員)