2025/01/10(金) 23:20
小倉競輪場のナイター「協和食品杯(FII)」が11日から開幕する。12RのA級初日特選を走る紫原政文に話を聞いた。
2024年12月23日 取手競輪7R、神様こと神山雄一郎はラストランを見事に1着で締め括った。お膳立てされたレースではなく、六選手全員が力を出し切った美しいレースだった。このラストランには同期同級生の紫原政文も同乗しており、結果は不発だったものの場内を大いに沸かせる捲りを放った。
「36年間、神山はずっと目標だった。最後にせっかく同じレースを走れたし、後悔したくなかった。4番手が取れてあのまま単騎でじっとしておく手もあったけど、体が勝手に動いたんですよ」
3対2対1の2分戦。紫原は単騎で本線の後ろを追う展開だった。同期の関係性なら神山の邪魔はしない。恐らく直線勝負だと多くのファンが思っていたであろう。
「初日、アップをしているときに神山に(引退の)話をされた。寂しかったですね。寂しい半面、最後に何かを残したかった」
結果的に紫原の捲りを止めた神山が3半から一気。最後の最後で同期同級生の二人が激しく体をぶつけ合った。
「もちろん捲れるなら捲り切りたかった。そういう気持ちで仕掛けたので。神山は引退したけど、俺はまだやりますよ。久留米は元気なベテランばかりだし、60歳まではやりたいって目標がある。今回も練習はしっかりやってきた」
激闘のレースから2週間以上空いて今期からはA級を走る紫原。初日は吉川嘉斗を目標に置く一戦。まだまだ存在感を放って盟友の分まで走りつづけてほしい。(アオケイ・石濱記者)