2024/12/10(火) 17:30
玉野競輪「広島記念in玉野・ひろしまピースカップ(GIII)」は12日、初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(アオケイ・長谷川編集長)
グランプリ王者として更なる進化を誓った松浦悠士の2024年は苦しい戦いの連続だったが、そんな中でもキラリと光るレースはたくさんあったし、「センスの塊」という言葉がぴったりのスーパースター。地元記念は過去3度の優勝と相性抜群。勝ちたい気持ちを全面に出して4日間しっかり走り抜く。松浦と連係する先行選手も今シリーズは充実しており、町田太我は欠場になったが、太田海也はホームバンクであり、いつも以上の気迫で風を切る。大川龍二、池田良のベテラン巧者も気合は入っているはずで、松浦のサポート役だけでは終わらない。
捲りを打たないわけではないが、新山響平に似合うのはやっぱり先行。その積み重ねで、今年もS班を維持したのは立派。ファンも皆「それ」を期待している。中国ラインの強力連係があっても、己のスタイルは崩さない。
新山と連係するのはタテ型マーカーの守澤太志と渡部幸訓、自在選手の菅田壱道で、3人ともに近況はキレッキレ。この4車がガッチリ連係するなら別線も苦しく、北日本勢で表彰台独占も可能だろう。
昨年の覇者で大会連覇目指す山田庸平もいいところを見せたい。
機動型が手薄と言われた九州地区にも少しずつ「若い芽」が育ってきたし、伊藤旭や松本秀之介と連係しながら勝ち上がっていく。
あとはやはり山口拳矢の混戦捲りか。SS赤パンツとなった今年は大きなヒットがなかったが、能力の高さは誰もが認めるところだし、このまま終わる男ではない。
南関は和田真久留が中心で同県佐々木眞也との連係。この2人は川崎記念で連係して、初日特選と決勝では前後を入れ替えている。どうあれ混戦待ちのレースになるだろう。
中部は1班、2班と戦力的に厳しく、近畿は福永大智と山田久徳が主力級。福永はS取りの名人で、山田も記念Vの実力者だ。
ホームバンクで燃える河端朋之も世界に通用するダッシュ力で、勝ち上がりに成功すれば太田海也の番手が転がり込んでくる。
初日特選の想定メンバーと並びだが、北日本は4車結束で新山響平に動ける特権で番手は菅田壱道。格では守澤太志だが3番手、4番手は点数順に渡部幸訓、守澤太志。中国コンビは太田海也に松浦悠士。あとは、それぞれ、山口拳矢、和田真久留、山田久徳は単騎になるだろう。このメンバーではサプライズの並びはなさそう。
最終日にレインボーカップ・チャレンジファイナルが行われる。125期生と塚本瑠羽の戦いになるが、決勝3着以内に入ると、無条件で2班に特別昇班できる。塚本は来期S級2班だが、新人選手は来期も全員チャレンジだし勝負駆け。地区別にラインを考えると岡部陸斗と福田稔希は栃木同士。三重は伊東佑晟と弓矢輪太郎で、中部のくくりで志田愛希飛が富山。近畿は京都の谷内健太と大阪の久田朔。小川三士郎は徳島で、塚本は神奈川。現時点で並びは分からないし、選手のコメントが注目される。