おおいたアーバンクラシック クリテリウム

2024/11/07(木) 17:00

JR大分駅前の「いこいの道」を舞台に「おおいたアーバンクラシッククリテリウム」が開催

今年も大分市を舞台に「OITAサイクルフェス!!!」が9月28〜29日の2日間に渡り、開催され、大分市では、レースや自転車をテーマとしたイベント・企画が展開された。この中で目玉となるのが、土曜日の「おおいたアーバンクラシック クリテリウム」と日曜日のUCI(世界自転車競技連合)公認の国際レース「おおいたアーバンクラシック」だ。

「おおいたアーバンクラシック クリテリウム」はJR大分駅南口の目の前に伸びている「大分いこいの道」を交通封鎖して開催される。OITAサイクルフェス!!!が始まる前から開催されており、市民の中でも定着していること、アクセスがよいこともあり、毎年、多くの観客が応援に押し寄せる人気の大会だ。
コースの全長は1周1kmと短いが、その中に5つものコーナーが設定されている。折り返し部分はヘアピンコーナー、それ以外も左・右と切り返しが必要になるクランクコーナーが含まれ、テクニックが求められる。これらコーナーでは、しっかりとした減速が必要だが、直線部分ではスピードに乗せられるため、高速の展開になることが多い。勝負に参加するには、この高速集団のどこに位置するかということも大きな課題となる。今年はこのコースを40周する40kmの設定となった。

ホストチームであるスパークルおおいたレーシングチームを先頭にスタート

今年の参加者は18チーム100名。プレゼンテーションを経て、選手がスタートラインに並ぶ。今年は、海外から、タイ、フィリピン(2チーム)、香港、フランスのチームがエントリーした。

レースは一気にヒートアップし、スピードは上がり、アタックの掛け合いに

距離が短いこともあり、スタート直後から一気にヒートアップ、1周1分20秒前後のラップタイムで周回する。選手たちは激しく仕掛け合うが、大きな動きはなく、ハイペースな展開が続き、中盤には1分16秒台のラップタイムをも叩き出す。
残りの距離が少なくなってきて、勝ちを狙いたいチームがアタックを仕掛けるが、集団から抜け出し、新たな動きを作るに至るインパクトは与えられないまま、時間が流れていく。ペースは一向に衰えない。コーナーを回る度に生じるスピードのアップダウンのダメージが大きくなる集団の後方では、疲弊し、集団から遅れ、タイムアウトとされてしまう選手も増えてきた。

大勢の観客の前を走る

ホストチームであるスパークルおおいたレーシングチームを応援するノボリが並ぶ

集団は小さくなり、レースが折り返す20周を終える頃には、約3分の1の選手がレースを降ろされていた。
ラスト10周、すなわち残り10kmを切ると、ゴールに向けて、各チームが動き出す。

ティラノサウルスも応援に駆けつけた!?

今季好調なシマノレーシングやヴィクトワール広島に加え、ルージャイ・インシュアランス、ゴー・フォア・ゴールド・フィリピンなどが集団前方に上がり位置取りを意識し始めた。ここまでの動きから、ラスト数キロで新たな動きが容認されるとは思えず、集団でのスプリント合戦になるという読みになったのだろう。
ここまで残ったのは54名。半分ほどになった集団は、なおもハイスピードで周回を回り、スプリント勝負に向けて、熾烈な位置取り合戦が始まった。
残り100m、最終コーナーを先頭で回ったのは、ルーカス・カーステンセン(ルージャイ・インシュアランス)。国内のスプリンターたちが懸命に追うが、カーステンセンの加速は、彼らのスピードを上回るものだった。カーステンセンは誰も寄せつけないまま、フィニッシュラインに飛び込み、優勝を決めた。

スプリント勝負に競り勝ったのはルーカス・カーステンセン(ルージャイ・インシュアランス)

チームはインドネシア国籍であるが、カーステンセンはドイツ人で、ルージャイ・インシュアランスで過ごし今季2シーズン目になる。カーステンセンは笑顔で「初めて日本にやってきて、たくさんの観客が集まり、驚いた。とてもいいレースだった。ここに来られて幸せだ。コースも、テクニカルすぎずよいコースで自分にとっては完璧なレースだった。チームがいいポジションを確保してくれて、最後の集団スプリントも制することができた」と喜びを語っていた。

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【結果】
おおいたアーバンクラシック
クリテリウム 44.8km 

1位/ルーカス・カーステンセン(ルージャイ・インシュアランス)53分34秒
2位/イアン・カジュコム(ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)+0秒
3位/岡篤志(JCLチーム右京)
4位/孫崎大樹(キナンレーシングチーム)
5位/沢田桂太郎(スパークルおおいたレーシングチーム)

【スプリント賞】
10周回完了時/孫崎大樹(キナンレーシングチーム)
20周回完了時/横塚浩平(VC福岡)
30周回完了時/岡篤志(JCLチーム右京)

【ベストアジアンライダー賞】
イアン・カジュコム(ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)

【U23賞】
イアン・カジュコム(ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)

画像:OITAサイクルフェス!!!

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