【熊本競輪・モーニング】超苦手な朝を克服。今井希が白星発進

2024/09/12(木) 18:00

熊本競輪場のモーニング「チャリロト杯(FII)」は12日に初日を開催。3Rのチャレンジ予選に出走した今井希に話を聞いた。

「モーニングも意外と大丈夫でしたね」と話す今井希

 ルーキーシリーズを含めて初のモーニング開催出走の今井希。「朝が超苦手で…。不安でした」と言いながらも、9時10分発走の初日3Rをロング捲りで制した。終わってみればライン4車で上位独占を果たし2車単130円、3連単170円の圧倒的1番人気に応えたが、単騎の池川瑠威の動きに惑わされて簡単なレースにはならなかった。

 作戦通りに前受けになった今井だったが、単騎で上昇した池川を出すと、池川がペースダウン。内から抜けた吉田悟ラインが前団へ出て、池川が九州勢と車間を大きく空け今井の前で車を右に左に振ってけん制した。

「池川さんの動きが作戦から考えてなくて…。波が凄くて仕掛けたら引っかけられてしまいそうで怖かった。内心ではすごく焦ってました。仕掛けて出切ってからは後ろが続いているのがわかったし安心した。モーニングも意外と大丈夫でしたね」

 本デビュー後の初日は無傷の5連勝。直近3節は決勝進出しているが優勝はまだない。

「考えて走るのが苦手なタイプなのに、これまでは勝とうと思っていろいろと考えすぎていた。決勝で力を出し切れたのは前回の伊東が初めてでした。同学年の太田龍希からも“力を出し切った方がいいよ”って言ってもらってます。でも早く優勝もしたいですね」

 最後は本音が漏れたが、躍進のカギは“力を出し切る”こと。想定外の流れにも冷静に対応出来た今井が準決勝でも力を出し切って4節連続の決勝進出を目指す。

 そんな今井は浦和北高校で自転車部に所属して自転車競技を始め、明星大学でも自転車競技を続けた。競輪選手になるために自転車部に所属したわけではなく「なんとなく」入った自転車部の経験を生かして「普通に働くよりも選手になった方がいいかなと思って」競輪選手の道に進んだ。

「浦和北高校の自転車部からは初めての競輪選手みたいです。127期にも後輩がいます」

 埼玉といえば太田真一や平原康多らを輩出した川越工業出身の選手が多いが、今井がパイオニアとなった浦和北高校出身の選手もどんどん増えていくかもしれない。(netkeirin特派員)

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