2024/03/15(金) 17:42
ツアー2日目は、参加者の希望でプランを選び形式だ。三原山に向かい、御神火スカイラインのダウンヒルを楽しむ班、地元のガイドの方と三原山をトレッキングする班、元町港からグルメポタリングを楽しむ班、完全自由行動の4種類だ。
三原山の絶景。この日は天候に恵まれ、山頂からは最高の景観が見張らせた
三原山でトレッキングする班も
筆者は、グルメポタ班に参加した。
前日とは打って変わって、雲ひとつない快晴! 風もほぼなく、暖かいサイクリング日和に恵まれた。
グルメポタ班、期待いっぱいのスタート
バスで元町港に向かい、レンタサイクルを受け取ってスタート。北端の浜まで、およそ5kmの道のりを楽しむことができる海岸線沿いの「サンセットパームライン」を走る。
美しい景観を眺めながら。アジア選手権、全日本選手権で使用されたコースにはブルーラインが引かれている
「サンセットパームライン」の赤い路面が、青い空と海によく映える。この班はファミリーが多く、ゆったりと走った。
「元町・浜の湯」付近の公園でストップ。ここに、ゴジラ石像があるという。実は、三原山はゴジラの聖地とされており、伊豆大島の中には、他にもゴジラにちなんだ複数のスポットがあるそうだ。子どもたちは大喜びで、ゴジラ石と戯れていた。広い芝生が広がり、背後に広がる海景色が美しい。
ゴジラ石像でゴジラポーズ
富士山バックに記念撮影
ここからは、富士山がくっきりと見えており、記念撮影して再スタート。ほどなく、次のスポットに到着した。「赤禿(あかっぱげ)」だ。
ゴツゴツとした赤みをおびた岩が岬状に真っ青な海へと飛び出している。赤い溶岩状の岩と空や海の青とが、不思議なコントラストを生み出しており、別世界に来たような不思議な空間が広がっていた。
奇岩、赤禿。青い海と空とによく映える(参加者提供)
「赤禿」は約3400年前の噴火時に、マグマが勢いよく噴き上がり形成したもの。冷める間もないまま酸素に触れ、酸化が進み、赤色になったのだという。
記念撮影を楽しみ、自転車に乗って、さらに北を目指す。昨日とは別の土地のように海は穏やかで、のどかで美しい光景をゆったりと楽しむことができた。
真っ青な海を眺めながら行く
「野田浜バディーズ・ベル」に到着。このベルは「信頼」を象徴しており、ダイバーたちが鳴らして、互いの絆を確認するのだそうだ。
野田浜を眺め、しばし休憩。夏は、海水浴も楽しめるそうで、夏の景色も見てみたくなる。
バディーズベルを鳴らす子どもたち
他のグループが来たのを契機にベルを譲り、再スタート。ここから、グルメパートが始まる。この日も自転車で島を楽しむ方が多く、たくさんの自転車とすれ違った。
最初のグルメは、地元のお母さんが焼く今川焼き「おふくろさん」。大島1周道路へと入り、右へ。
地元で愛される今川焼き店「おふくろさん」に到着!(参加者提供)
「おふくろさん」では、先行したメンバーが、すでに今川焼きを食べ始めていた。皆さんの表情を見て、おいしいことを悟る。筆者もいそいそと「あん」をオーダー。手渡された焼き立ての今川焼きは、美しい緑色。聞けば、生地に明日葉が練りこまれているという。
明日葉が入り、鮮やかな緑色で、もっちりとした生地がおいしい!
ほおばってみると、生地は水分を含み、もっちりとしていて、独特の食感がある。そこに、パンパンに詰められたあんが合わさり、「やみつき」系のおいしさだ。皆がおいしい、おいしいとペロリと完食した模様。
満たされて、次のスポットへ__。
同じ道を1kmほど東へ行くと、「げんろく」の看板が見えてきた。スーパーマーケットなのだが、ここのメンチカツが絶品だと言う。
今回最大の期待を集めた立ち寄りスポット「げんろく」(参加者提供)
ローカル感が漂う店内に入り、店舗奥の揚げ物コーナーへ。男性が、大きなフライヤーから引き上げたフライをトレイに並べているところだった。揚げたてが食べられる! 評判の高いメンチカツ以外にも、コロッケ、アジフライ、ササミカツなどが並び、目移りするが、目指すはメンチカツだ。
さっそくメンチカツの中を割ると、肉汁があふれ出す。驚くほどジューシー!
店の外に出て、熱々のメンチにかぶりつく。サクサクの衣の中には、ジューシーな肉と、旨味たっぷりの肉汁が詰まっていた。ダシかと思うほどの旨味。だが、不思議なことに、まったくしつこくない。何個でも食べられてしまいそうだ。他の揚げ物も気になって、ひと通り買って帰りたくなるほど、おいしかった。
また、次のスポットに向けてスタート。大島1周道路を元町港の方角に向かって走る。
次の目的地は「シャロン洋菓子店」
立ち寄ったのは「シャロン洋菓子店」。1日目のランチのシューバーガーを作ってくれた店舗だ。中に入ると、生ケーキや焼き菓子、椿オイルのピザやパンなどが並んでいた。
メニューが豊富で、何を食べるか右往左往
それぞれがパンやスイーツをオーダー。イチ押しはプリンのようだ。
「大島牛乳ぷりん」と「ポップオーバー」、どちらも大満足
椿油のピザも人気
筒状のシュークリーム「ポップオーバー」には、豊潤なカスタードクリームがたっぷりと詰められており、大満足。甘すぎず、食感もよい。ここでも、至福の時を楽しんだ。
そして最後に向かうのは、大島を象徴するスポットである「大島椿精油所」だ。
洋菓子店を出て、中心街へ向かう
大島1周道路を南下し、元町港近くの中心街を越えると「大島椿精油所」が見えてくる。
「大島椿精油所」に到着
店内には大島椿油製品が並ぶ
椿の種子から採取する「椿油」は、江戸時代から髪にツヤを出す油として、愛用されてきたそうだ。間違いなく伊豆大島を代表する特産品である。この「大島椿」と名付けられた椿油は、およそ100年前から販売されているそうだ。
搾油機を見せていただき、説明を聞く
奥には搾油機が設置されていた。搾油が行われるのは、種子が実る時期のみとのことだったが、搾油について説明してくれた。椿油はヘアパックや地肌ケアだけでなく、肌にも使えるそうだ。土産に一瓶買って、精油所を後にし、ゴールの元町港を目指す。
名残惜しいが、ゴールは近い。元町港に向かって降る
美しい青い海に向けて下り、元町港へ。バイクを返却し、バスに乗り込んだ。バスは、船が出帆する岡田港へと向かう。
岡田港には、三原山ライド組が自走でフィニッシュしていた。それぞれのグループが集まってきて、3日間のツアーは終了となった。
快晴の三原山は絶景が広がり、最高の体験だったという。
三原山班は絶景のダウンヒルを楽しんだ(参加者提供)
ジェット船か大型客船か、各自が選んだ船に乗り込んで、伊豆大島とはお別れ。景観、グルメ、どれも個性があり、思い出に残るものばかりだった。満喫した!
3日間の行程は、あっという間だったが、移動の船から全てが濃厚だった。また他の季節に来てみたいね、と参加者と語り合いながら、帰路に就いた。次は、どの季節を目指そうかな。
画像:主催者(GRAND CYCLE TOKYO実行委員会)、編集部、参加者の皆さま
※トップ掲載の絶景ダウンヒルの写真は、主催者提供のもの(P-Navi編集部)