2024/01/28(日) 19:02
開設73周年記念「いわき金杯争奪戦」G3(最終日)
いわき平競輪開設73周年記念「いわき金杯争奪戦」G3が、1月25日より4日間の日程で行われた。3年ぶりの開催となった今シリーズは、2023年の最優秀選手に輝いた古性優作や、地元の佐藤慎太郎をはじめ、S級S班5名が参戦するなどG1を思わせるメンバーが激突。激戦に拍車はかかり、脇本雄太は二次予選で落車・欠場。古性優作も準決勝で勝ち上がりを逃す波乱も。混戦を潜り抜けて決勝進出を決めたのは、自身初の3日間番手で新スタイルを築く新田祐大や、連日の2周先行で力を発揮する新山響平や佐藤慎太郎の北日本S班両者、前走のF1を優勝し乗り込んできた山田庸平や嘉永泰斗ら9名だった。
北日本勢の強力な3車連携に、九州勢が別線となったことも注目を集めた決勝は、他に主導権を握らせない気迫の先行をした新山の番手から、新田祐大が捲って出て1着でゴール。昨年10月の京王閣以来、通算13回目のG3制覇をすると同時に、地元記念初優勝を手にした。
※3日目準決勝レポートはこちら
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【最終日12R=S級決勝】
1/新田祐大(S1・福島90期)
2/井上昌己(S1・長崎86期)
3/嘉永泰斗(S1・熊本113期)
4/神田絋輔(S1・大阪100期)
5/新山響平(SS・青森107期)
6/窓場千加頼(S1・京都100期)
7/山田庸平(S1・佐賀94期)
8/伊藤旭(S1・熊本117期)
9/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
【レース展開】
誘導以下、6窓場-4神田、7山田-2井上、3嘉永-8伊藤、5新山-1新田-9佐藤で周回。まず新山が上昇する構えを見せると、嘉永が先に動いて、赤板で窓場に並びかける。赤板2コーナーで山田が窓場の内を突いて先頭に立つと、新山がスパートして、山田を打鐘で叩いて、北日本3車が主導権を握っていく。4番手に山田、6番手に窓場、8番手に嘉永で最終HSを通過。最終2コーナーから山田が捲りを打つと、最終BSで新山マークの新田が番手から合わせて捲り発進。抜け出した新田が押し切って優勝のゴール。直線外を伸びた窓場が2着、捲った山田が3着に入線した。
【最終日12R=いわき平競輪G3決勝】
2車単1-6 12,050円(31番人気)
3連単1-6-7 116,490円(205番人気)
決まり手:捲り-捲り
優勝/新田祐大(S1・福島90期)
今回戦績:特3・二1・準1・決1
次走出場予定:全日本選抜G1(岐阜/2月9日~12日)
日に日に気持ちが入っていって、優勝できたのは、「地元ならでは」と思ったし、競輪の良さなのかなと感じました。
初日、新山(響平)君と一緒に走って、ゴール決着できなかったのですが、スピードの乗りやレースの組み立て方がすごく勉強になりました。また、2次予選、準決勝とラインの皆がいい走りをしてくれたことで、勝つための方法を連日、学ばせてもらい、それを今日のレースで出せたと思います。
最終3コーナー付近で(山田)庸平君がバッチリ踏み込んできたので、新山君の気持ちに応え、前に踏みました。また、爆風で苦しい中、後輩が気持ちよく主導権を取ってくれたことや、後ろを回ってくれた先輩の援護があっての開催だったと思っています。そして一番は、ファンの熱い声援が走るごとに高まっていくのを体感できたので、地元を走るのは、すごく緊張しますが、力になると改めて実感しました。
今開催は、先頭を走るレースが無かったのですが、後ろを走る選手として、走る前にどうやって気持ちを高めていくべきかを感じたし、次々と出てくる若い選手の援護をできる立場になっていかないといけないとも実感しました。力や戦術面でも不足している部分がたくさんありますが、できる限りのことで、2週間後のG1(全日本選抜競輪)に向けて、しっかり調整し、ベストの状態で臨めるようにやっていきたいと思います。
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\いわき平G3(最終日)注目選手ピックアップ/
【最終日5R=S級選抜】
「改めて感じた9車立の楽しさ」
1着/伊藤裕貴(S2・三重100期)
赤板で、しっかり先頭に出るつもりで踏んだのですが、赤板線があるので、少し警戒もして、番手にいくことになりました。(伊藤翔貴は)同期で仲も良くて地元戦なので迷いましたが、塚本(大樹)さんに付いてもらっていたし、馴れ合いではないので、いきました。次に(自分が)来られても仕方ない覚悟でした。でも、タテで勝負できるように脚力をつけたいです。2日目、3日目くらいから、それなりに満足した走りで終われたと思います。久しぶりの9車のレース。楽しいなと思いました。
【最終日8R=S級特選】
「北日本をもっと盛り上げたい」
1着/高橋晋也(S1・福島115期)
(赤板から)小西(晴己)君がすごくやる気があったので、冷静に対応しようと。(打鐘過ぎから)グンとスピードが上がることはないと思ったので、あとは自分のタイミングでと思っていました。最近は、今日のような捲りで、飛ぶことが多かったので不安でしたが、調子も上がってきているので、気持ちで行きました。今回、決勝で先輩の前を走りたかったのですが、脚力が足りない。自分が強くなれば先輩方の前を走れるし、目標にしてくれる後輩も出てくると思うので、北日本をもっと盛り上げていきたいと思うし、ここを乗り越えて、また上で戦えるように頑張りたいです。
【最終日9R=S級特選】
「計画的に始めた練習」
2着/石原颯(S1・香川117期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
計画的に練習をやっていませんでした。昨年12月の久留米F1で初日に飛び、頑張ろうと思い、町田(太我)や寺崎(浩平)さんに練習メニューを聞き、それを始めました。今回、その成果が出たと思うので、引き続きやろうと思っています。来年は特別競輪に出られるようにしたい。全日本選抜競輪に出たいと思っています。
【最終日11R=S級特秀】
「苦しい戦いが続いた4日間」
1着/古性優作(SS・大阪100期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
たまたま捲れましたが、最終HSで前がすごくスピードに乗っていて、仕掛けるタイミングが違う形になってしまいました。気持ちが弱かったですね。G1に向けて調整をすると記念は苦しくなる、しっかり勝ち切る力があれば、お客さんに迷惑をかけないと思いますが。4日間疲れが抜け切れず、しんどかったです。また頑張りたいと思います。(P-Navi編集部)