川口オートG1(準決勝戦)レポート

2023/02/11(土) 23:02

川口オートG1(準決勝戦)レポート

2023年2月11日 川口オート

サンケイスポーツ杯G1開設71周年記念グランプリレース(4日目)

【9R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

スタートで5・黒川京介が大きく立ち遅れる一方、7・永井大介は3番手につけて、前の3・大木光、1・新井日和をすぐさまとらえて、2周回1コーナーで抜け出し独走となる。3周回目に大木が新井をかわして2番手に上がるが、最終周回1コーナーで8・高橋貢が大木のインに入り、優出切符を手にした。


1着/永井大介(川口25期)
競走タイム3.357
競走車名:ビンテージ
ランク:S11
今節の成績:4着・1着・中止・1着
G1優勝回数:25回(21年飯塚:プレミアムカップ)

準決勝戦は試走一番時計タイの3.29をマーク。そして「昨日クラッチの部品交換をしてキレが出た」という強烈なスタートから一気に展開を引き寄せ、優勝戦一番乗りを決めた。エンジンも「(気温が上がり)みんなが崩れている中、相変わらず良かった」と好評価で、優勝戦に向けて「大きなことはやらない」という仕上がり。優勝戦は4枠に入り、チャンスも十分。開設記念グランプリレースは5年ぶり3回目の優勝を目指す。


2着/高橋貢(伊勢崎22期)
競走タイム3.376
競走車名:Rウルフ
ランク:S3
今節の成績:1着・2着・中止・2着
G1優勝回数:28回(21年飯塚:開設記念レース)

3番手で迎えた最終周回で、大木光をとらえて2着に浮上。勝負所で、巧腕ぶりを発揮した。序盤こそ「外目で巧く展開を作れた」ものの、試走から手応えは無く、「これでは良いレースが見込めない」とのコメント。優勝戦に向けて「何かやりたい」と策を練って、態勢を整えていく。今回もオートレース史上単独トップとなる通算29回目のG1優勝記録更新に期待が高まる。

9Rレース結果

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【10R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

スタート先制は佐藤摩弥で、序盤はリードを広げて逃げていく。中村雅人は2番手に上がると、佐藤との差を周回ごとに詰めていき、5周回目でついにとらえる。抜け出した中村が1着で、さらに早川清太郎も最終周回で粘りこみを図る佐藤をかわして2着。佐藤は3着で惜しくも優出を逃した。


1着/中村雅人(川口28期)
競走タイム3.357
競走車名:KOモンソン
ランク:S6
今節の成績:2着・1着・中止・1着
G1優勝回数:9回(19年山陽:プレミアムカップ)

今年は年始の開催で優勝と最高のスタートを切るが、前節は優勝戦で落車(他落)。それでも、しっかりと立て直して「これだけ走れているので問題はない」と、今節3走をオール連対でG1優勝戦に勝ち進んだ。エンジンは日ごとに良くなっている手応えで、「微調整程度」で挑む。川口でのG1優勝は今までないだけに、2019年以来となる通算10回目のG1優勝で決められるか。


2着/早川清太郎(伊勢崎29期)
競走タイム3.367
競走車名:シナモン
ランク:S7
今節の成績:2着・2着・中止・2着
G1優勝回数:10回(22年川口:キューポラ杯)

3番手で前を追う展開となったが、ラストチャンスを逃さずに、佐藤摩弥との2着争いを制して優勝戦進出を決めた。試走から、今節一番の手応えはあったが、「前に追いつくのが一杯」だったため、上積みを狙って整備をさらに煮詰めていく構え。昨年は川口でG1キューポラ杯を優勝(2度目)。「今節は勝ち切れていない」が、持ち前の鋭い追い脚を発揮して、今回も優勝戦線に加わっていく。

10Rレース結果
※G1優勝回数の( )は直近の優勝開催

【11R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

スタート速攻を見せた鈴木宏和が逃げ態勢を築いていく。2番手には早船歩、外から加賀谷建明が3番手で続く。2周回1コーナーで加賀谷は2番手に上がり、さらに若井友和も3番手浮上して詰め寄って行く。抜け出した鈴木はリードを保ったまま1着入線。若井も懸命に追うが、2着は加賀谷が入線した。


1着/鈴木宏和(浜松32期)
競走タイム3.363
競走車名:ナアーモ
ランク:S17
今節の成績:3着・1着・中止・1着
G1優勝回数:0回

準決勝戦も目の覚めるような超抜スタートから、6周回を押し切り。「手応えもあったし、スタートも良かった」と笑顔。優出メンバーの中で、鈴木だけ記念優勝を経験しておらず、公開インタビューでも「グレードレースを獲りたい」とファンにアピール。優勝戦で雨に泣かされることも多かったが、今回は心配なさそう。10mオープンの1枠から、オート界No1とも呼ばれるスタートを決めて、悲願の記念初制覇を達成するか。


2着/加賀谷建明(川口27期)
競走タイム3.370
競走車名:プログレス
ランク:S16
今節の成績:1着・1着・中止・2着
G1優勝回数:1回(22年飯塚:開設記念レース)

今節は初日、2日目と連勝スタート。準決勝戦は試走こそやや劣勢だったが、「展開を作って頑張ろう」とスタートから好位置につけてファイナル進出を決めた。昨年の当大会は小林瑞季の準優勝、7月のキューポラ杯は3連勝で勝ち上がるも5着と惜敗が続いた。だが、手術による欠場を経て、復帰戦の11月飯塚でG1初制覇は達成済み。「リングを変えると上向くので交換」して、次は地元G1初制覇を目指す。2018年の永井大介から、グランプリレースは2枠が5連続優勝中。ラッキーナンバーの追い風も吹くか。

11Rレース結果

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【12R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

抜群のスタートを切った青山周平が、一気に2番手まで上がると、0mハンデの早津康介をとらえ、1周回で早くも先頭に立つ。小林瑞季も2周回1コーナーで3番手に上がり、前を追う。3周回3コーナーで小林は早津を捲って2番手に上がり、抜け出した青山を追う。小林は差を詰めるも、青山が振り切り1着。2着に小林、3着は上和田拓海が入線した。


1着/青山周平(伊勢崎31期)
競走タイム3.354
競走車名:ハルク・73
ランク:S2
今節の成績:1着・2着・中止・1着
G1優勝回数:21回(23年伊勢崎:シルクカップ)

「いかないと厳しいと思った」というスタートをしっかりと決めて、大外一気に攻め上がった。2日目2着で年始からの連勝こそ6でストップしたが、準決勝戦で今節2勝目をあげて圧倒的人気に応えた。「悪くはない」ものの、それでも内容的に「エンジンが少し合っていない」との判断で、タイヤ選択と共に、さらに上を目指していく。10mオープンの大外という厳しい位置をクリアして、1月のシルクカップに続いてのG1連覇をもくろむ。


2着/小林瑞季(川口32期)
競走タイム3.357
競走車名:ギョウジュウ
ランク:S19
今節の成績:3着・6着・中止・2着
G1優勝回数:2回(22年川口:開設記念グランプリレース)

今開催のポスターモデルを務めたディフェンディングチャンピオンが、最後の優出切符を手にした。昨年のグランプリレースで念願だった地元タイトルを初獲得。連覇のかかる今開催だったが、初日から3着6着と精彩を欠いた。それでも「毎日手伝ってもらい」整備を続けた結果、「最高の状態になった」と笑顔。とくに「昨年優勝した思い出のある」クランクへ交換したことが功を奏した。エンジン状態は納得のデキだけに、あとは「タイヤと心を整える」ことに専念する。強豪がひしめく中、優勝戦は6枠。もちろん、狙うは大会連覇だ。

12Rレース結果

※G1優勝回数の( )は直近の優勝開催

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【最終日・12R=優勝戦】
*8周回4,100m 10mオープン戦
1/鈴木宏和(浜松32期)
2/加賀谷建明(川口27期)
3/小林瑞季(川口32期)
4/永井大介(川口25期)
5/中村雅人(川口28期)
6/高橋貢(伊勢崎22期)
7/早川清太郎(伊勢崎29期)
8/青山周平(伊勢崎31期)

3日目は降雪により中止になった今シリーズだが、4日目は晴れ渡り、気温も13度まで上がり、良走路のもと準決勝戦が争われた。
激戦を勝ち抜いた8名による優勝戦は、豪華メンバーが名をつらねる10mオープン。地元川口からは4名が優出を決める活躍で、伊勢崎からは6から8枠を占める強豪3名、浜松からは鈴木宏和が優出を果たした。
まずは、今年オール連対で突き進む青山の動向が気になるところだが、好メンバーがそろう10mオープンの大外という厳しい位置をいかに克服してくるか。
また、2枠から5枠までを占めたのが地元川口勢で、昨年後半から勢いある加賀谷、連覇のかかる小林や、実力者の永井、中村の逆転も十分だろう。
そして何といっても、スタート巧者の鈴木宏の存在がレースのカギを握ろう。最内からのスタート攻勢で記念初優勝を目指す。
最終日の天気予報は晴れ。全日本選抜オートレースを間近に控え、グレード戦を制覇してSGへ弾みをつけるのは果たして!?

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【G1開設記念グランプリレース・プレイバック】
G1開設記念グランプリレース(22年2月)
優勝者:小林瑞季
G1開設記念グランプリレース(21年3月)
優勝者:有吉辰也
G1開設記念グランプリレース(19年12月)
優勝者:若井友和(P-Navi編集部)

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