浜松オートG1(4日目)レポート

2022/05/14(土) 21:01

浜松オートG1(4日目)レポート

2022年5月14日

浜松オート(4日目)
遠鉄グリーンカップG1開場66周年記念ゴールデンレース

【9R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

0mハンデから1・高木健太郎が逃げ態勢に持ち込む。序盤は2番手に4・辻大樹、3番手に7・高橋貢が追う展開になるも、6・田中茂の追い脚鋭く、3周回目に高橋を捕らえて3番手に浮上。後続の争いを尻目に、高木が逃げ切り1着。最終コーナーで辻をかわした田中が2着に入線した。


1着/高木健太郎(山陽32期)
競走タイム3.429
競走車名:タカギ165
ランク:A141
今節の成績:2着・3着・1着・1着
通算G1優勝:0回
※G1初優出

準決勝戦でハンデ重化したものの、単独0mハンデからスタートを決めて6周回を逃げ切った。これがG1初優出で、Gレースの優出も2017年小林啓二杯G2以来、約5年ぶり。「すぐ抜かれると思っていたのですが、スタートを残せたのが大きかったです」と、値千金の逃走劇を振り返る。オール掲示板入りの活躍は、「エンジンのおかげ。良いと思います」。優勝戦も同じく単独の0mハンデから、準決勝戦の再現をもくろむ。


2着/田中茂(飯塚26期)
競走タイム3.421
競走車名:レイリー
ランク:S28
今節の成績:3着・2着・6着・2着
通算G1優勝:7回(2009年船橋:黒潮杯)

鋭い追い上げで、前を行く高橋貢、そして最終コーナーでは辻大樹をかわして優出切符を手にした。「貢さんよりもエンジンが強めだったから、チャンスがあればと思っていました」。レース後も、仲間から「さすがです!」の祝福が続いた。G1に限定すれば、優勝戦進出は2020年7月の飯塚ダイヤモンドレース以来となる。「まずは、しっかりとスタート切ってから」。13年ぶりのG1制覇で、通算50V達成にも期待だ。

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【10R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

10線からは3・塚越浩之が飛び出し、1・斎藤正悟を叩いていく。4・長田恭徳もスタートを決めて2番手に上がり、塚越を捕らえて先頭に立つ。8・荒尾聡も3番手でレースを進めるが、2周回3コーナー過ぎに落車(塚越が他落、荒尾が落因)のアクシデント。逃げる長田に、6・金子大輔、7・加賀谷建明が詰め寄るが、長田が押し切り1着。2着に金子が入線した。


1着/長田恭徳(山陽32期)
競走タイム3.431
競走車名:オフホワイト
ランク:A48
今節の成績:4着・3着・4着・1着
通算G1優勝:1回(2020年山陽:令和グランドチャンピオンカップ)

9レースに続いて、山陽32期が連勝。長田も「高木君の1着を見ていたので、火がつきました」と、より一層の気合いが入っていた。この勝利が3月の地元G2以来の白星で、さらにデイレースでは今年初勝利でもあった。「タイムはもう少しほしいところでなので、整備します」。優勝戦は10線7人並びの最内枠となった。2度目のG1制覇へ、「スタートから良い展開を作りたい」。


2着/金子大輔(浜松29期)
競走タイム3.434
競走車名:サンクチュアリ
ランク:S9
今節の成績:1着・1着・5着・2着
通算G1優勝:5回(2018年飯塚:開設記念レース)

今節は連勝でスタート。準決勝戦は「スタートで失敗をしてしまった」ことで後手を踏む展開に。道中でアクシデントもあったが、2着で昨年に続いての優出は決めたものの、「(エンジンが)良くなかった。優勝戦に向けて部品交換も考えます」。ゴールデンレース初制覇の期待もかかるだけに、「スタート練習。そしてエンジンもしっかりと作りたいと思います」。

※通算G1優勝回数の( )は直近のG1優勝開催

【11R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

10線から6・木村武之が抜群のスタートで2番手に付け、1周回3コーナーで1・清水卓をかわしてレースの主導権を握る。8・青山周平の攻めも早く、スタートで3番手に付けると、2周回1コーナーで2番手に上がり、木村を追う。両者のマッチレースの様相となるが、木村が快スピードで押し切り1着ゴール。青山が2着、3着は篠原睦が入った。


1着/木村武之(浜松26期)
競走タイム3.383
競走車名:ワント
ランク:S10
今節の成績:1着・3着・6着・1着
通算G1優勝:16回(2020年山陽:スピード王決定戦)

試走から3.28の好タイムを出して、「久々に試走が出たから、緊張した」と笑顔で振り返る。速攻を決めた後も、青山周平の仕掛けを許さないスピードで、6周回を押し切った。エンジンも「連日良い状態だと思います」と好感触を得ている。優勝戦は4枠になり、枠的にも内寄りで有利な位置。17年ぶり2回目のゴールデンレース優勝に向けて、「目一杯、頑張りたいと思います」。


2着/青山周平(伊勢崎31期)
競走タイム3.392
競走車名:ハルク・73
ランク:S1
今節の成績:1着・1着・5着・2着
通算G1優勝:17回(2022年伊勢崎:シルクカップ)

3日目の湿走路で5着に敗れて、前節からの連勝は6でストップ。準決勝戦はスタートから好位置につけて2着で優勝戦進出を決めた。だが、1着の木村のスピードが際立ったこともあり、「武之さんが速くて、一杯、一杯でした」。準決勝戦は試走から跳ねの症状も出ており、優勝戦に向けて、いかにマシンを仕上げてくるか。その優勝戦は、鈴木圭一郎の内の7枠。No1がゴールデンレース初V、そして通算18回目のG1制覇を狙う。

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【12R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)

10線からは4・佐藤摩弥がスタートを決めるも、8・鈴木圭一郎が巧く前団を捌き、1周回で早くも抜け出しに成功する。鈴木は後続との差を広げ、そのまま独走で1着。5・久門徹が佐藤をかわして2番手に上がるも、着実に捌いてポジションを上げてきた7・若井友和が5周回3コーナーで久門のインに入り2着を奪取した。


1着/鈴木圭一郎(浜松32期)
競走タイム3.395
競走車名:カルマS5K
ランク:S2
今節の成績:1着・6着・1着・1着
通算G1優勝:13回(2021年川口:キューポラ杯)

鮮やかな速攻を決めて、圧倒的支持を集めた最終レースを1着でしめた。今節3勝目で、初日よりもエンジン状態は上がっており、優勝戦へさらに上積みを求める。ゴールデンレースは7連続優出、2016年と2020年に優勝、さらに準優勝も3回(2021年、2019年、2017年)と、特に好実績をあげている大会。今回の優勝戦は8枠で、決して簡単な位置ではないが、SGオールスターVの勢いそのままに、3度目のゴールデンレース制覇まで手中に収めるか。


2着/若井友和(川口25期)
競走タイム3.421
競走車名:モエルトウコン
ランク:S13
今節の成績:1着・6着・4着・2着
通算G1優勝:6回(2019年川口:開設記念グランプリレース)

鈴木圭一郎の速攻には敗れたものの、「落ち着いて捌こうと思っていた」と着実にポジションを上げた。前を行く久門徹に対しては「ワンチャンスを狙っていた」と好機を逃さない仕掛けで、優出圏内までたどり着いた。G1は4月の令和グランドチャンピオンカップから連続優出。今回の優出メンバーでは最年長となるだけに、ベテランらしい的確なハンドル捌きで、優勝戦も「レースを盛り上げたいと思います」。

※通算G1優勝の( )は直近のG1優勝開催

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【最終日・12R=優勝戦】
*8周回 4,100m 
1/高木健太郎(山陽32期)0m
2/長田恭徳(山陽32期)10m
3/田中茂(飯塚26期)10m
4/木村武之(浜松26期)10m
5/金子大輔(浜松29期)10m
6/若井友和(川口25期)10m
7/青山周平(伊勢崎31期)10m
8/鈴木圭一郎(浜松32期)10m

優勝戦は高木健太郎が0線で、他の7選手が10線に並ぶ、0-10mのハンデ戦となった。
注目は青山と鈴木の位置関係で、青山が内の7枠、鈴木が大外の8枠。
0mオープン戦以外で、この構成になるのは約2年ぶり。
SGオールスターを制した鈴木、地元完全Vで乗り込んできた青山。
今後のグレード戦線を占う意味でも、今回の両者の動向は必見だろう。
また準決勝戦を一番時計で突破した木村武之も、優勝候補に浮上するひとり。4枠から再びの好スタートで押し切りまであるか。

雨の影響を大きく受けた今シリーズだが、最終日の天気予報は晴れ時々曇り。
雨の心配はなさそうで、準決勝戦と同様に、良走路で決戦を迎えられそうだ。

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浜松オートの直近レースレポート
G1スピード王決定戦(2022年2月)
優勝者:丹村飛竜
SG日本選手権オートレース(2021年11月)
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G2ウィナーズカップ(2021年10月)
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