『自転車のパラダイス』シマノ鈴鹿ロード

2018/10/27(土) 16:06

『自転車のパラダイス』シマノ鈴鹿ロード

少し前の話題になってしまうが、今年で35回目を迎えるシマノ鈴鹿ロードが8月18日〜19日、鈴鹿サーキットで開催された。
年代別、スキル別に参戦できるレースイベント、観戦を楽しめるプロのロードレースの他、キッズスクール、自転車に関する講座、最新の自転車や自転車関連グッズがならぶブースエリアなど目白押し。自転車を軸に、老若男女が様々な楽しみ方ができる真夏の人気イベントだ。

自転車の『楽しみ』と『入り口』を提供

シマノ鈴鹿ロードの朝は早い。文句なしに走りやすい鈴鹿サーキットを舞台に、経験や年代別、スキル別に細やかにカテゴリー分けされた個人ロードレースが設定されており、初心者向けのお試しレースも開催される。その為、誰でも自分の経験や実力にあったレースに参戦できるということになる。1年間、このイベントを目標としている参加者もいるほどで、朝4時の会場ゲートオープンから鈴鹿サーキットはにぎわい始めるのだ。

参加者はピットエリアなどにくつろぐスペースを確保し、受付を済ませたあと、早朝の試走を行い、各々の楽しみ方に合わせて過ごしていく。プロの選手たちが講師を務める自転車教室『ウィーラースクール』の第1回は7時半から開催され、レースに出る子供が対象だ。1日に2〜3回開催され、レースを標としない未就学児も参加でき、自転車の乗り方やルールを楽しみながら習得できる人気スクールだ。このスクールへの参加を機に、本格的なレース活動を始めた子供たちも少なくない。

レースの走り方講習を受講したうえで、サーキットト1周のみの短いレースに参加できる『体験レース』も人気。最初に個人ロードレースに出るハードルは低くないが、ここなら安全を確保しながらレースデビューできる。
また、座学では痛みなど悩みを持ちがちな女性サイクリスト向けの講座や栄養講座が開講される。参加費用は無料!様々な層が自転車を楽しめる機会やヒントを提供していることもこのイベントの人気の秘訣だろう。

『誰でも参加できる』多様なレース

一斉にスタートして、トップでフィニッシュすることを目指す個人ロードレース。競技として観戦することはあっても、参加する機会のない方がほとんどだろう。シマノ鈴鹿では年齢(小中学生と40〜60歳代以上のカテゴリー)や距離などでレベル分け、さらに危険のない参加人数にグループ分けする為、2日間に50以上のレースが開催される。自分に合ったカテゴリーで参戦することができるので「ここでなら挑戦できる!」と、1年に1度、運動会のようにこの大会でだけ個人ロードレースに挑戦することを楽しみにしている参加者も数多くいる。

また、トッププロのレースのように、チーム内で先頭交代をしながらベストタイムに挑むチームタイムトライアルも開催され、タイムトライアルバイクにエアロヘルメットをばっちり決めたチームが続々と登場する。女性のカテゴリーをはじめ、驚くようなスピードを叩き出すプロチームの参戦があるのも特徴。観戦しているだけでも充分に楽しめる。

ワイワイ参加したい方にはチームで参加し、交代しながら走る2時間の『耐久戦』が人気! 0歳から参加できる未就学児の自転車の『かけっこレース』もあり、サーキットという走行にとってベストな環境で、まさに誰でも自転車を楽しめる。代わる代わる参戦したり、応援したり、ブース巡りをしたりと、あらゆる年代が終日楽しめるため、会場には家族連れの姿も多い。

本格派ロードレースの観戦も

イベントを締めくくるのはプロ選手も参戦する本格派ロードレースである『ロードレースクラシック』である。イベント参加者はここでは観客となって、観戦ポイントに陣取って観戦を楽しむ。実況解説がつき、ロードレースが分からない人でも見所が理解でき、サーキットならではの高速レースをごく間近で観戦できるので、迫力も満点なのだ!プロのレースとしては58kmと距離が短いが、序盤から激しくアタックがかかるエキサイティングな展開となり、今年も観客は大喜び。集団が通過すると、強烈な風が巻き起こる。一般参加者も資格を満たせば参加可能だが、遅れた選手がラップアウトされ、周回を重ねるごとに少しずつ絞り込まれていく集団がレースの過酷さを語る。今年は逃げ集団からラスト2kmで抜け出した宇都宮ブリッツェンの岡選手が独走で勝利をもぎ取った。

自転車の魅力を満喫

最新モデルや人気モデルなど、多くのバイクや自転車関連グッズが並ぶブースエリアも例年と変わらずに大人気。メディアより早く来年の新モデルが公開されることも多い。話題の進化型電動アシストバイクe-bike(イーバイク)を含め、試乗車も多く用意され、来場者なら誰でも試乗を楽しむことができる。多くの来場者が参戦や観戦の合間に、試乗や自転車をより楽しむための情報収集や買い物のために、ブースエリアに足を運んでいた。手でペダルを回すハンドバイクがサーキットを走るエキシビジョンが行われることも定番となった。あらゆる層にとっての自転車の新しい可能性に思いを巡らせた参加者も多いことだろう。

走って、観て、聴いて、あらゆる切り口から、誰でもドップリと、自転車を楽しむことができるシマノ鈴鹿ロード。自転車に少しでも興味を持ち始めた人ならば存分に楽しめる。来年の夏は参加を検討してみてはいかがでしょうか?(P-Navi編集部)

閉じる

新着ニュース一覧