「俺、競輪選手やめるわ」妻の介護で強制引退 伴侶と仕事を一度に失った元S級レーサーの歩み

  • 大井浩平さんが最後のレースを走った立川競輪場、写真はイメージ(photo by Shimajoe)「俺、競輪選手やめるわ」 この衝撃的な言葉で始まるのは、今年5月に出版された元競輪選手、大井浩平(84期)さんが半生を振り返る著作『あたたかい花をみんな持っている』です。 著者は引退理由を次のように明かしています。「アキが亡くなった2016年12月、時を同じくして私は競輪選手を引退した。正確には、自ら引退したわけではなく、競技規則に則った上での引退」(p.148) 妻の介護のために競輪選手というキャリアを手放した経緯、愛する配偶者を失った深い悲しみ、そしてシングルファザーとして新しい人生を歩み始め

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