2025/10/30(木) 17:23
四日市競輪のナイター「開設74周年記念・泗水杯争奪戦(GIII)」は、31日、初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(町田洋一)
 
寬仁親王牌が終わり、中3日のナイター開催となるが、S班からは5名の名前が入っている。古性優作を筆頭に、眞杉匠、岩本俊介、犬伏湧也、松浦悠士と豪華な布陣だ。プラス、親王牌を制したばかりの嘉永泰斗の参戦もあり、優勝争いは熾烈。本人は強気な姿勢を見せていないが、寺崎浩平の存在もあり、優勝候補の筆頭はもちろん古性。ダブルグランドスラム達成を公約に掲げており、2〜3年のうちに実現させる。古性という男は、そういう男である。寺崎の成長にも古性の影響は大きく、この2人の信頼関係は非常に厚い。
眞杉匠は、強引なヨコの動きも辞さない自力型。時に失格を伴うレースもあり、もう少しタテ脚に比重を置いた方がベターと言える。かつて2周持つ先行で鳴らした頃の走りが影を潜めており、意識改革が鍵になるだろう。関東勢では、盟友の森田優弥、と同県の神山拓弥が眞杉を盛り立てる。
犬伏湧也と松浦悠士は、今年、ともにS班へ繰り上がった。純粋なスピード勝負なら犬伏に勝てる選手はいないほど、ダッシュ力とスタミナを兼ね備えている。そこに戦術を加えるのが競輪であり、IQレーサー・松浦悠士の存在は犬伏にとっても大きい。その松浦だが、今年は怪我との戦いが続いている。
南関勢は、深谷知広と岩本俊介が連係。松戸記念では深谷を足場に岩本が地元Vを飾った。深谷のラインへの献身は頭が下がる思いで、練習では若手に厳しく接する“鬼軍曹”でもある。S班1年生の岩本も、その責任をしっかり果たしている。
地元のエース・浅井康太は、山口拳矢とのお馴染みコンビ。強豪が集う中でも「地元記念は地元選手」という格言が生きる。番組マンも浅井には、思わぬサプライズの並びを用意するかもしれない。他にも、“忍者”坂口晃輔、“イケメン”柴崎淳ら、地元勢は7割増しの走りが期待できる。
九州勢では、嘉永泰斗がタイトルホルダーになり、山田英明がその番手を固めて、勢いそのままに走る。
初日特選の並びだが、近畿はシンプルの寺崎浩平に古性優作。南関も順当に深谷知広に岩本俊介。中四国も犬伏湧也に松浦悠士。そして嘉永泰斗、眞杉匠、山口拳矢は、それぞれ単騎。この手のレースは、単騎の選手から車券は売れるが、果たして誰が勝つのか。