1年間S級に在籍し、失格点が響いて今期は再びA級が舞台の小酒大勇。昨年は1〜6月のA級戦で6度のVと大暴れしたが、今期はここまで優勝がない。4場所前の青森から2場所前の玉野までは決勝進出すらできなかった。

「ケガもしていないし体調も崩していない。状態的にはずっと変わっていなくて悪くないんですけどね。なかなか勝ち切れていない。展開的に仕方ないレースも多かったけど、強い人はどこからでも来ますから。前回の小松島の初日に1着を取れて気持ち的にも良かった。決勝にも乗れましたしね」

　勝ち上がり戦で久々の1着、4節ぶりの決勝進出で悪い流れに歯止めをかけた。

「勝ちたい気持ちと、前も残してあげたいっていう気持ち。自力で動いていたので、前の気持ちもわかるので…。どこが正解なのか、探り探りやってきているつもり。難しいですよね。前がいない時は自分でやる。そもそも動ける脚がないと、今の自力選手を抜くのは厳しいので」

　来年2月で宮崎に移籍して丸3年となる。いろいろと考え、立ち回って、自身の存在をアピールし、地位を築いてきた。それでも欲はある。

「やっぱりS級にいたい。脚質的にもS級の流れの方が戦いやすい。毎回確定板にのるくらいじゃないと。初日が大事ですよね。それと、そろそろ優勝が欲しい。頑張りますよ」

　初日特選は林昴をマークする。「昴君とは初めて。大悟も慶次郎も連係したことあると思う。これで3人全員ですね。なんとかワンツーが決まれば最高です」

　1年以上遠ざかるVを目指し、初日から気迫のレースを見せる。(netkeirin特派員)